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後味の悪い話

3081/3 :2014/09/20(土)11:23:46 ID:x1ULCzCUS
H・P・ラヴクラフト「外宇宙の色彩」訳者によっては「宇宙からの色」

アーカム郊外に、「焼け野」と呼ばれる不毛の地がある。
灰色の塵のようなものが一面に敷き詰められ或いは降り積もり、風雨の影響はないようだ。
元は農家だったらしい土台石と崩れかけた古井戸とねじくれた貧相な木があるだけの「焼け野」は、貯水池の底に沈む予定だ。
調査員の私は「焼け野」を薄気味悪く思い、わざと遠回りでアーカムに戻った。

アーカムの酒場にたむろする連中によると、「焼け野」は昔Aという一家の農園だったが井戸に隕石が落ちてああなった、一家は殺しあったんだか病気だかで全滅。
彼らはまた、耄碌農夫B爺さんの言う事は信じるな、とも言った。
だから私はBを訪ねた。
「焼け野」近くに一人暮らしのBは酒場にたむろする誰よりも明晰な頭脳と確かな記憶力を持っていたが、無気力で「焼け野」の方を気にするような様子を見せた。

昔、A農園の井戸近くに隕石が落ちて学者連中が調査に訪れた。
隕石にあるまじき事だがそれはくすぶりながら小さく縮み、殻のようなものと見たことのない色合いの小さな球に分かれ、球は幾つか井戸に落ちた。
球も殻も、スペクトル分光にかけても地上のどの元素とも一致しなかった。
翌朝、坩堝に入れられた隕石のかけらは跡形もなく消えていた。

夏、A農園の果樹は大きく香りのよい実をつけたが、どれもひどい味の見かけ倒しだった。
牛がひどい味の乳を出したのでA一家が牛を離れた牧草地に移すと、乳の味は元に戻った。

秋、果樹が残らず枯れた。
A一家は無気力で神経質になったが、学校に通う三男はまだましだった。

冬、A一家は引きこもりがちになった。
ウォンバット狩りの少年たちが、A農園ではウォンバットが変な具合に跳び跳ねると騒いだ。
確かにA農園では、狐やリスが雪原におかしな足跡を残した。井戸のまわりが特にひどかった。
A農園では犬は無駄に吠え、馬は怯えるので誰も近寄らなくなった。
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