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後味の悪い話

3042/2 :2014/09/15(月)15:38:46 ID:JhsyZZufa
生き残りの人類は野蛮人だろうか、せめて農耕時代になっていれば自分の知識を分け与えて感謝されるだろうか、と思った男は装置のスイッチを切った。

灰色のシールドが消え、見慣れない様式の整然とした早朝の街が現れた。
核戦争後わずか30年でここまで文明が復活するものだろうか、と思いながらビルを出てもう開店している商店に入ると、若い店主がまじまじと男を見た。
男が恐る恐る訊ねると…

30年前、最終戦争の気配を嗅ぎ付けた銀河連盟の大艦隊が地球に飛来した。
都市が1つ全滅したのは、全くの事故。ソ連の核ミサイルではない。
核を動力にした宇宙船が一機墜落したのだ。
艦隊は誤解を解き、地球は銀河連盟への加入を許された。
今や世界政府ができ、銀河連盟の一員となった地球は火星と金星に植民し、恒星間旅行も可能となった。
そればかりか…

店主は気の毒そうに男を見た。
「あなたはお幾つで?」
「67だ」

…そればかりか、銀河連盟が教えた長寿法で人類は数百年の寿命を得た。
これはせいぜい50までに受けなければ意味がない。

男は礼を言い、ふらふらと店を出た。
あの日ラジオニュースをもう少し聞いていれば、今頃は相変わらず美しい女秘書と暮らす事もできたのだ。

親切な銀河連盟は男が求めるもの、すなわち磁場を再現する為の莫大な電力を気前よく与えてくれるだろうか。
そうすれば男は、短い余生をシールドの中で、たった一人で送る事ができる。
男はかつて恐れていた死を、彼の人生と同じ孤独な死を待ち望んでいた。
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