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後味の悪い話

1321/2 :2014/06/12(木)23:22:04 ID:JyI5wRPs9
清原なつのの短編。タイトルは忘れた。


<第一部:夢見の巫女カルナ>

A国は穏やかな気候に恵まれた豊かで平和な国だ。
A国には何人もの夢見の巫女がいる。夢見の巫女はA国に起きる災いを夢で予知する。
そしてその夢を封じ込める儀式を行うことで、災いをも封じ込めていた。
夢見の巫女の一人カルナ姫は、一人の青年と恋に落ちて霊力を失い、
青年と結婚することになった。
ある時、カルナ姫は恐ろしい夢を見た。青年はカルナ姫から強引に夢の内容を
聞き出した。
「北方から災いがやって来る。たくさんの人々が死に、いくつもの葬儀が行われる。
街には雪が降り、私はその中でいつまでもあなたを探し続けなければならない」
夢見の巫女が見た夢は、封じる前に口に出されてしまうと現実になる。そしてカルナ姫は
夢見の巫女としての霊力を完全に失ったわけではなかった。

カルナ姫の予言のとおり、北方にある山脈を超えて、B国の軍が攻め入ってきた。
ずっと戦争に無縁だったA国はたちまち制圧され、B国の属国となって貢物を
捧げるように要求された。
カルナ姫もまた貢物としてB国に連れられていった。

カルナ姫を連れて行ったB国の若き軍人ダラスは気のいい男だった。
カルナ姫を客人として扱い、きれいな部屋に住まわせて大切にした。部屋を訪れて、
竪琴を引いたり歌を歌って聞かせることもあった。
しかしカルナ姫は一向にダラスと打ち解けようとせず、半年経っても泣き暮らしていた。

カルナ姫は偶然にA国が滅んだことを知り、血相を変えてダラスに「どういうことですか!」と
詰め寄った。
ダラスは穏やかに説明した。B国はA国を意図的に滅ぼしたのではない。B国人にとっては
無害な病気が免疫のないA国人にとって致命的な病であり、流行病となってバタバタと
A国人は死んでいったのだ。

カルナ姫は思いつめた目でナイフをじっと見た。
ダラスはカルナ姫に馬と携帯用の食料などを与え、カルナ姫がA国に帰るための準備を整えた。
ダラスはカルナ姫を愛するようになっており、カルナ姫が心から望んだことを
叶えてやりたかったのだ。

カルナ姫はA国に帰った。A国では毎日沢山の葬儀が行われ、灰は空に舞い、雪のように降りしきった。そしてカルナ姫は愛しい青年を探す。いつまでも探し続ける。
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