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お題を出しあって文章力を高め合うスレ

1名無しさん@おーぷん:2017/02/19(日)00:55:17 ID:IA3()
なんやかんやあって、スレ立てました。
内容はスレタイの通りです。
誰かが書いた文にコメントをするのも良し。文を書くのも良し。
お題は誰が出しても構いません。

荒らしやひどい批判はアク禁しますので悪しからず。
15名無しさん@おーぷん :2017/02/20(月)00:09:39 ID:IZC()
『駅』『もも』『自転車』

 真夏の太陽が照りつける午後二時。俺は趣味の自転車のメンテナンスにいそしんでいた。
 高校時代からの相棒であるこの自転車は、すっかり古びてしまっているがまだ乗ることができた。
 しかし、やはり年月には勝てないようで、不調が出る速度が変わってしまった。高校時代には半年に一回で済んでいたメンテナンスも、今では二週間に一回のペースでやらなければいけない。今は大学の夏休み期間で暇を持て余しているからいいものの、
この状態が続くか悪化するのであれば、買い替えも検討しなければならないだろう。
 俺は大粒の汗を流しながら、一つ一つの部品の確認をする。特にチェーンとブレーキは熱心に確認した。
「ふう」
 これであと二週間は平気なはずだ。
 退屈で長い夏休み期間。この自転車に乗って外へ出る機会も増える。だからメンテナンスには気を配る。ブレーキがいきなり利かなくなって事故死なんてとても笑えない。
 俺は首にかけたタオルで乱暴に汗を拭った。そして、立ち上がると自転車をもとあった駐輪場に戻そうとスタンドを蹴り上げた。
 その時、カランと何か軽いものがコンクリートの地面に落ちる音がした。
 俺は周りを見渡した。大事な部品でも外れていたら大ごとだ。
 しかし、地面に落ちていたのは使い込まれた桃色の色鉛筆だった。
「なんでこんなものが……」
 一瞬子供の悪戯かと思ったが、周りに子供の姿などない。それによく見てみると子供用の色鉛筆ではなく、美術の授業なんかで使われるブランドものだった。
 俺は首をひねる。俺の高校時代のものかと思ったが、高校時代に美術の授業は選択しなかった。だとすれば、一体これは誰のものだろう。
 しかし、わからないものはわからない。俺はその色鉛筆を手に持ったまま自転車置き場に向かった。
 蝉の音で埋め尽くされている自転車置き場には一人だけ先客がいた。茶色いケースを持ち、白い帽子をかぶったワンピースの女は、少しだけ日陰になっているここで涼んでいるようだ。
 俺はぺこりとその人に頭を下げると、自転車をもとあった位置に片づけた。
「……あの」
 ふと、蝉の声にかき消されそうな声が聞こえた。俺は反射的に女に目を向ける。
 女が俺の手元を指差した。
「あの……何故私の色鉛筆を」
 白くて細い指。俺は自分の手の中で熱くなった色鉛筆に目をやる。しかし、どこにも名前など書いていない。
「これ、あなたのなんですか?」と聞くと、女は小さくうなずいた。
「その長さと色でわかります……さっき駅に着いたときにうっかりケースを落としてしまって、桃色だけなくなってしまったんです」
 女は笑って持っていたケースを軽く叩いた。
「駅って……ここの駅か? でも、ここからだいぶ離れているだろ。ここまで転がってくるなんて……」
 そんなことはとても信じられなかった。このマンションから一番近い駅でも歩いて10分もかかるのだから。
 女も少しだけ困っているようだった。
「私も信じられません。でも、その色鉛筆は確かに私のものなのです」
 蝉がどこかでぼとりと落ちる音がした。
 俺は頭を掻くと、女に色鉛筆を手渡した。
 別に俺が持っててもしょうがないし、持ち主だと言い張るのなら持ち主なのだろう。
「もう、落とすなよ」
「はい」
 女のやわらかい手が微かに俺の汚れた手に触れる。探し物を見つけた女は嬉しそうに「ありがとう」と笑った。
 俺はその笑顔に体温を上げつつ、照れ隠しのようにそっぽを向くと「じゃ……」ともと来た道へと踵を返した。
 すると、女が「待って」と俺の腕をつかんだ。
「私、この街に絵を描きに来たんです。よかったら、いい場所を教えてくれませんか」
 俺の心臓が跳ね上がる。女の顔を見ると、頬がさっきよりも赤らんでいた。
 その女の顔につられて俺の頬まで染まっていく。
 どうやらこの色鉛筆、絵だけではなく人の頬まで染めてしまうようだ。
 俺は大きくため息をつくと、女と一緒に歩き始めた。
 ――――どうせなら、赤い糸の代わりにでもなればいいのにな。
 
 蝉しぐれが俺たちの話声をかき消してく。
 夏休みはまだ終わらない。
16名無しさん@おーぷん :2017/02/20(月)00:09:53 ID:IZC()
できた~
17シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/20(月)00:16:49 ID:F7S
自分でも、何故にそんな事を問い返したか分からない。いつもの自分なら無視して改札へと向かうだろう。
しかし、その時は何故か聞かずにはいられなかったのだ。その理由はいづれわかる事になるのだけれど。

「真っ白な貴方の心に、ひとつだけ埋める事の出来ない小さな穴」

物憂げな表情で、しかしどこか嬉しそうにその女は俺の問いに即答した。だが、答えにならないその返答に、俺は戸惑いという沈黙の中で、日頃の仕事で培った営業用の笑顔になっていた。
この類の人間に反論は厳禁だ。ここは穏便にやり過ごそう。

「なるほど」

これまた常套句の言葉で防衛戦を張りつつ、俺の身体は自然と『駅』の改札口へと向かっていた。

「でも、それで良かった」

改札口へと踏み出した俺の一歩を止めたのは、彼女のその一言だった。

「良かった……とは? 」

思わず俺はそう問い返していた。その答えが、彼女の謎の言動の全ての答えの様な気がしたのだ。
その瞬間、俺は自分の目を疑った。
つい先程まで例の奇妙な乗り物に跨っていた筈の彼女が、駅舎の壁に空いた穴の前に一輪の花を持って立っていたのだから。

「何故、良かったかですって?だって……」

意味あり気な余韻を含み、彼女は手にしていた『もも』色の花を駅舎の壁の穴へとそっと差し込んだ。

「この小さな穴がなければ、貴方の心に私の居場所が無かったもの」

そう言って花を見つめる彼女の横顔に、俺は不思議な懐かしさを感じていた。


18名無しさん@おーぷん :2017/02/20(月)00:25:09 ID:IZC()
終わりましたら一応終わりってレスお願いします~
19名無しさん@おーぷん :2017/02/20(月)00:25:41 ID:Wjy
お題の〆切はいつまで?
20名無しさん@おーぷん :2017/02/20(月)00:26:29 ID:IZC()
時間制限はないです~
お題をわかるように書いていただければいつでも
21シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/20(月)00:26:46 ID:F7S
こちらは終わり。
続きはある様でない(´Д` )
22名無しさん@おーぷん :2017/02/20(月)00:29:01 ID:IZC()
>>21
読みましたよ~! お疲れ様です!
最初は女の人怖いなあと思っていたのですが、後半は恐怖心と言うより
不思議の方が勝って読んでましたね。
駅の壁の穴を主人公の心として表現するのとてもいいなあと思いました。
「心にぽっかり穴が空く」っていいますからね。
文章も読みやすかったです! 個人的には自転車ともバイクとも言えない
乗り物が気になってます(笑)
23シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/20(月)00:33:24 ID:F7S
>>15
短時間で書いたためか、ど素人の私でも
気になる部分はありますが、推敲すれば
訂正出来る事なので書きません。
何処かで書いているのですか?
24名無しさん@おーぷん :2017/02/20(月)00:34:22 ID:IZC()
>>23
どこかで書いてるというと……?
サイトとかそういうことですか・
25シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/20(月)00:35:45 ID:F7S
>>22
書きながら考えた話しなので自分でも
よく説明出来ませんが、乗り物は
簡易型タイムマシンで、彼女は……
ってとこですね(´Д` )
26シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/20(月)00:36:09 ID:F7S
>>24
なろうとかカクヨムとか
27名無しさん@おーぷん :2017/02/20(月)00:37:24 ID:IZC()
>>25
なるほど納得です。なぜか私はデュラララ!を思い出しましたね。
>>26
一応両方やってますが、アルファポリスの方が主ですね。
28シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/20(月)00:40:19 ID:F7S
>>27
すいません。アルファポリスは存じ上げておりません。
本家2ちゃんねるの創作文芸を覗いてみましたが、
文法がどうの表現がどうのと小難しいので
私はここでマッタリしています。
とりあえずなろうには投稿していますが。
29名無しさん@おーぷん :2017/02/20(月)00:41:21 ID:IZC()
>>28
そうなんですか。まあ、表現は人それぞれですからね。
私もあまり(技法以外は)気にしてないです
30シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/20(月)00:43:23 ID:F7S
いろいろなジャンルがあって、作者も
星の数ほどいますしね。
書きたい様に書いて、悪ければ直す。
それだけです。
31名無しさん@おーぷん :2017/02/20(月)00:44:28 ID:IZC()
>>30
もしよろしければ、推敲までしなくてもいいので、気になった箇所を
教えていただけませんか?
私自分の推敲するの苦手で……
32シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/20(月)00:52:59 ID:F7S
>>31
自分の事を棚に上げて指摘するとすれば、
これはあくまで私の個人的な感想として
語尾が「した」「った」で終わる一文が
続いているのが気になります。
多分、それらの分はひとつに纏められる
と思います。そうすれば、更にすっきりと
読み進められるかと感じました。
33名無しさん@おーぷん :2017/02/20(月)00:59:47 ID:IZC()
>>32
ありがとうございます。
描写シーンはどうしてもこうなってしまうので、課題にさせていただきます。

一応、私も推敲とまではいきませんが、気になった箇所をアドバイスさせていただきます。
たいしたことではないのですが「?」のあとにさらに文が続く場合は
一マス開けた方がいいかもしれません。なんかちょっと上から目線で申し訳ないです。
34シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/20(月)01:04:23 ID:F7S
>>33
こちらこそありがとうございます。
疑問符や感嘆符の後に一マス入れるのは
小説を書き始めた当初から教えて貰って
いたのですが、私は鳥頭なのですっかり忘れ
ている事が多々あります。気を付けます。
35冒頓単于◆XuHlfjDjx0ab :2017/02/20(月)01:12:01 ID:Wjy
青年「さ、風になろうぜ」

今日は絶好の冒険日和だ。
陽が落ちるまで、この世界の果てへ続く道を走り続けよう。
青年は顎に生えた無精ひげを撫でると、自慢の愛馬の腹を蹴った。
身体のあちこちが錆びついているけれど、車輪の丈夫さなら誰にも負けない自信がある。
天をついてそびえる青い山。その向こうから顔を覗かせる入道雲。
巨大な綿菓子を尻目に、彼は自転車のペダルをさらに早く漕ぎ始めた。
等間隔に立ち並ぶ道路照明灯が遠景と混じり合い、もはや樹の緑と空の青しか分からない。
鋼鉄の闘牛がブウブウ唸りながら、黒い煙を吐き出して追い越していく。

青年「いいぜ、どっちが先に目的地へ着くか競走と洒落込もうじゃねぇか」

彼はポケットから熟れた桃を取り出し、挑発するかのようにひと齧りした。身体をひねり、後続の軽トラへ投げつける。
弾丸よりも速く放たれた桃はまっすぐ飛び、窓ガラスを粉砕した。運転手を失った軽トラは、しばらく蛇行した後、対向車線に突っ込みそのまま勢いよく燃え上がった。

青年「いいね、これこそサイクリングの醍醐味ってやつさ!」
36シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/20(月)01:12:14 ID:F7S
実は一人称で書いたのはこれが初めて(´Д` )
書きやすいけれど、難しい。
いつもは三人称で書いているつもりだけれど、
それさえも怪しい。
完全な第三者にもなれず、神視点にもなれて
いないような……
そこでつまづいている時点でアウトなんだろうな
37冒頓単于◆XuHlfjDjx0ab :2017/02/20(月)01:12:31 ID:Wjy
適当に書いてみたが意味分からんくなった(ーー;)
38シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/20(月)01:16:02 ID:F7S
>>35
感想云々の前に心の闇を感じるww
何かあったのか?大丈夫か?
39冒頓単于◆XuHlfjDjx0ab :2017/02/20(月)01:17:03 ID:Wjy
>>38
大丈夫だぞ!
40シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/20(月)01:20:34 ID:F7S
>>39
ってか、もうこんな時間(´Д` )
スレ主が寝落ちするわけだww
俺も寝る!
続きは明日だな
おやすみ


















(´Д` )本当に大丈夫?
41冒頓単于◆XuHlfjDjx0ab :2017/02/20(月)01:22:20 ID:Wjy
>>40
最初は爽やかな旅行系にしようかと思ったら、いつの間にかデスロード化していた何を言ってるか分か(ry
42名無しさん@おーぷん :2017/02/20(月)14:36:18 ID:IZC()
すみません、気がついたらパソコンの前で寝落ちしていました(;´・ω・)
43名無しさん@おーぷん :2017/02/20(月)14:38:45 ID:IZC()
>>35
話がぶっとんでて面白かったですね!
でも、自転車なら「愛馬」という表現は少し避けた方がいいかもしれません。
主人公の精神状態が気になるところですが、意外とジャンプとかにありそうで
私は好きですw
44シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/21(火)22:18:56 ID:JFp
>>15
シモンバージョンで書いてみた。

真夏の太陽が照りつける午後二時。
大学の夏休み期間で暇を持て余していた
俺は、高校時代からの相棒とも言えるクロスバイクタイプの自転車のメンテナンスで汗を流していた。
この自転車も長年使い込んでいるせいか、あちらこちらに不調が出始めている。流石に一度は買い替えようかとも考えたが、初めてのアルバイト代で買った自転車でありそれなりに愛着もあ流ために、未だにこうやってメンテナンスをしながら何とか乗り続けている。
夏休みはまだまだ続く。この相棒と遠出する機会も増えるだろう。その際に壊れて貰っては困る。こめかみを流れ落ちる大粒の汗にも構わず、俺は念入りに部品のひとつひとつを点検していく。
磨り減り気味だったブレーキパッドを交換し、ワイヤーを締め直してメンテナンスは終わった。これで当分は問題無いだろう。
炎天下の中での作業だった為、相棒も相当に熱くなっていたが、それは俺も同じだった。すぐさま駐輪場へと避難すべく相棒のスタンドを蹴り上げた刹那、カランと音を立てて何かが地面へと転がった。
その音を辿りそちらへと目を向けると、それは少しばかり短くなった桃色の色鉛筆だった。拾い上げてよく見てみると俺がこれまでに見た事もないメーカーの名前がプリントされている。
おそらくはそれなりに値の張る一品なのだろう。つまり早い話が俺の物ではない。では、誰のだろう?辺りを見渡してもそれらしき人影は……。
いた。今、まさに向かおうとしていた駐輪場に白い帽子を被ったワンピース姿の女の子が見える。
駐輪場の屋根が作り出した陰で涼む彼女の長い髪を、ビルの隙間を抜けて来た風がふわりと揺らす。露わになった彼女の横顔を見た瞬間、周囲で自己主張していた蝉の声が止まったような気がした。
45シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/21(火)22:19:46 ID:JFp
誤字脱字は許してね( ̄◇ ̄;)
46名無しさん@おーぷん :2017/02/21(火)22:33:53 ID:vkM
>>44
これ面白いな
ある人が書いた文を他の人がアレンジする
47シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/21(火)22:34:40 ID:JFp
>>46
他人の振り見て我が振り直せです
48シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/21(火)23:11:03 ID:JFp
>>35
シモンバージョンで書いてみた

「さぁ、冒険の始まりだ」

青年はそう呟くと自転車のグリップを強く握り締めた。彼の言う冒険とは、この世の果てへと続く道を走り続ける事。

「何言ってんだか」

我ながら柄にもない事を口にしたと思ったのだろう。彼は苦笑いする。自分でも分かっているのだ。冒険と呼ぶにはあまりにも陳腐で儚い夢。
それでも彼は動き出さずにはいられなかった。湧き上がる衝動に任せて自転車のペダルを踏み込む。がむしゃらに坂道を登り終えると、遥か彼方に聳える青い山々と、それを覆いつくさんばかりの夏の使徒たる入道雲が現れた。

「でかい綿菓子だな」

ブレーキを掛けずに下り坂を走り降りながら、彼は子供の頃に連れて行って貰った夏祭りの出店で見た綿菓子を思い出していた。
あの頃の自分が、今の自分を見たらどう思うだろう。
入道雲みたいなデカイ男にはなれなかった。自分はあの日見た綿菓子と同じだ。ふわふわして甘ったるくて。

「だから……」

今日、変わるんだ。デカイ男に。
例えばそれが悪の道だとしても。
後方へと流れ行く等間隔に並ぶ照明灯が一定のリズムを刻み出す。それが彼の心臓の鼓動とシンクロしたかと思われた瞬間、そのリズムを乱すかのように一台の大型トラックが排気ガスと共に彼を抜き去って行った。
肺へと取り込まれた黒煙は、彼の心まで狂気へと黒く染める。解き放たれた狂気は彼にピンクのカラーボールを握らせていた。
通称「桃」と呼ばれるそのボールを、彼は後続のトラックのフロントガラスへと向けて投げつけていた。
弾け散るピンク色の液体により視界を奪われたトラックのドライバーは急ブレーキを掛ける。
タイヤの悲鳴と共に止まると思われたトラックだったが、荷台の重みに耐え切れず、分離帯を乗り越え対向車線へとその長い車体を軋ませながらなだれ込んでいた。
49シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/21(火)23:28:52 ID:JFp
生贄を置いて置きます。
皆様バージョンにして書き直して下さい。

「でけぇ屋敷だな、おい」
芦屋は自分の背丈よりも高い門の格子の間から見える豪邸を見上げて言った。
「開口一番がそれですか」
その背後で、巽 小百合はただただ呆れている。
「どんだけ金持ちなんだよ」
「大企業の社長宅ですから当然です」
「あるところにはあるもんだな」
そう言った芦屋が額の汗を拭った時、門を挟んだ向かいの敷地内に一人の少女が現れた。
腰まで伸びる黒髪と、ところどころに白いレースやリボンで装飾された黒のワンピース。切り揃えられた前髪の下では虚ろな瞳が白い肌に浮かんで見える。唯一、両腕で胸に抱いたピンクのクマのぬいぐるみだけが、そのモノクロの世界に色を添えていた。
「ひょっとして、堂崎真理亜さんでいらっしゃいますか? 」
巽 小百合が芦屋には見せた事のない笑顔で少女に尋ねた。
「そうですよぉ。誰ですかぁ」
「申し遅れました。わたくし芦屋探偵事務所の巽 小百合と申します。
お父様は御在宅でしょうか? 」
「パパはお仕事ですよぉ」
間延びした独特なその口調に、小百合は違和感を憶え閉口した。
「そうでしたか。では出直して参ります」
そう伝えたのは芦屋の方だった。
「ドナ君、お家に入るですょ」
ぬいぐるみに語りかけながら、少女は屋敷へと向けて歩き出す。
「ドナ……マリア。どこかで……」
芦屋が呟いた一言に、少女は一瞬立ち止まる。だが、すぐにまた歩き出していた。
その後ろ姿を見ながら、静観していた小百合がやっと口を開いた。
「調べによると彼女は17歳です。
いくら社長令嬢とは言え、浮世離れし過ぎでしょう。狂気さえ感じます」
「狂気……思い出した!ドナ・マリアだ」
「どなまりあ? 」
「18世紀頃のポルトガルの女王さ。狂女ドナ・マリアとも呼ばれている」
「それがなにか? 」
「普通、ぬいぐるみにドナなんて妙な名前付けるかよ。
あの変な喋り方も服も演技かもしれん。成り切っているんだ、狂女に」
「何の為に? 」
「知らん。何かのメッセージだろ」
「良く言えばミステリアス。悪く言えば……」
「面倒くさい女だな」
50名無しさん@おーぷん :2017/02/22(水)01:13:26 ID:42W
シモンの書いたハルナマ見てみたいぬ
51シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/24(金)01:30:22 ID:W0e
そして誰もいなくなった(´Д` )
52シモン◆MOCOY8gPys :2017/02/28(火)21:53:07 ID:3Qs
文章力を高め合うとはなんだったのか(´Д` )
53冒頓単于◆XuHlfjDjx0ab :2017/03/14(火)00:18:34 ID:6pS
>>49
「でけぇ屋敷だな、おい」
花柄のハンカチで額に滲んだ汗を拭いながら、芦屋は蔦まみれの豪邸を見上げた。自分の背丈より大きい門の格子をガチャガチャと揺り動かす。子供ならまだしも、20を5つも過ぎた瘦せぎすの男が揺らしているのだ。いつ警察に通報されても文句は言えまい。
その背後で呆れたように溜息をつく、ベージュ色のトレンチコートに身を包んだ女性が1人。
「口を開いて最初の言葉が『でけぇ』ですか。あなた、泣く子も黙る名探偵でしょう。もう少し知的な言葉遣いをしてほしいものです」
「巽君、生真面目なのも程々に。何事も中庸が大事なんだぜ。きつくもなく緩くもなく」
「芦屋さんは緩過ぎです!」
夏も折り返し地点を過ぎた頃。軽井沢の山中に不気味な館があると依頼を受け、芦屋探偵事務所はしぶしぶ調査に乗り出したのだった。
門にかけられた黒い大理石の表札には『堂崎』と苗字が彫り込まれてある。芦屋探偵の麗しい秘書、巽 小百合は人差し指を顎先に当てて小首を傾げた。
「堂崎と言えば、大手外資系企業・インモータルカンパニーの社長ですよね。この館はもしや、堂崎家の別荘ではないでしょうか」
「別荘にしちゃ、相当悪趣味なモンだな。巽君よ、お前さんは蔦だらけの廃墟みたいな城に一晩でも寝泊まりしたいかね? 俺は嫌だね!」
その時、館の扉が軋みながらゆっくりと開いた。思わず身構える二人。ぞくり、と巽は背筋に氷の如く冷たいものが走るのを感じた。今にも恐ろしい猛獣が牙を剥き出し、毛を針のように逆立て、襲いかかってくるのではないか。
「あ、芦屋さん……」
横目で斜め前の芦屋を見れば、なん口笛を吹きつつ鼻をほじっている。その余裕、一体どこから現れるのであろう。
「俺は基本的に、非科学的な存在など信じていない。怖いのは歯が痛くなるほど甘いケーキと、熱々のブラックコーヒーだけさ」
強がりであることは明白だった。芦屋は恐れる時、必ず口笛を吹きながら鼻をほじる。声が若干震えているのも、証拠として申し分ない。
「まったく、あなたはどうしようもない人間ですね。で、どうします? 踏み込みますか?」
答えはなかった。やかましい蝉の声が、熱のこもった草いきれに溶けていく。ただでさえ蒸し暑い太陽の光が、一層激しさを増したような気がした。
「だ、誰も出てこないみたいだし、一時撤退と洒落込もう。腹も減ったしな」
操り人形のようにぎこちない動きで、芦屋は元来た道を歩き始めた。やはり腰が抜けている。
「ドナくん……お客さまがいらっしゃったみたいですよォ……」
間延びした声が扉の奥から、煙の如くヒュルヒュルと聞こえてきた。少女だ。細い両腕に桃色のクマの人形を抱えた少女だ。
そよぐ風に腰まで伸びた黒髪がふわりと浮き上がる。黒いワンピースには、ところどころ白いレースやリボンが添えられている。
「芦屋さん……あの子、病気なんですかね? あまりに肌が蒼白くて……怖いです」
「待て、巽。あの女、館から出てきた時に何と言った? ドナ……ドナとかだったよな?」
門の前まで歩いてきた少女が、口を開いた。切り揃えられた前髪に、輝きを失った瞳が見え隠れする。ずっと見詰めていると、惹き込まれてしまいそうな漆黒の瞳が。
「そうですよォ……ドナくんはァ……まりあのォ……友達なのですゥ……」
クマがケタケタ笑った。
54冒頓単于◆XuHlfjDjx0ab :2017/03/14(火)00:26:33 ID:6pS
そろそろ新しいお題ブチ込んでイイっすか
55名無しさん@おーぷん :2017/03/14(火)16:47:25 ID:0dP()
ひさびさに戻ったら微妙に伸びてました(;´・ω・)
個人のものを執筆してて見てられなかったです、すみません
56名無しさん@おーぷん :2017/03/14(火)16:49:59 ID:0dP()
お題かえてどうぞ!!
じゃんじゃん変えちゃってくださいな~

あと、書き直す(アレンジ?)もいいのですが、文章力を上げるスレなので
文章の変なところや直すべきところを指摘してもらえると嬉しいです。
57名無しさん@おーぷん :2017/03/14(火)16:51:28 ID:0dP()
(あと、これは勝手な頼みなのですが、お題はラストまで書き上げていただけたらと
思います。感想が少し難しいので……)
58冒頓単于◆XuHlfjDjx0ab :2017/03/15(水)15:11:50 ID:jT2
では、次のお題は
【エレベーター】【ホテル】【ポルターガイスト】
のいずれか或いは全てでよろしくお願いします!
59名無しさん@おーぷん :2017/03/16(木)13:48:44 ID:ZVb
このホテルは嫌いだ。
入っても挨拶一つもしないフロントに、愛想笑いもないスタッフ。僕が部屋にいるというのにノックもせずに勝手に入り、なにも言わずに作業し始める清掃員。
サービスは最悪。本当はこんなホテルなど使いたくもないが、あいにくこの街は片田舎にあり、めぼしいホテルはここにしかなかった。
薄暗いフロントを通り抜け、古びたエレベーターに乗り込む。どこかカビ臭く、油が切れたかのような軋みを聞きながら五階に上がり、いつもの部屋へと帰ってくる。
どれほどこの部屋で過ごしただろうか。
自分の家はあるが……いや、正確には、あったと言うべきだろう。あの家に、もはや僕の居場所はない。
人は何かしら人には言えない古傷がある。当然、僕にも。
確かにここのサービスは最悪だが、よほど客に興味がないのだろうか、奇しくも余計な詮索もしてこない。だからこそこのホテルにいつまでもいるわけで、そこだけが唯一の利点とも言える。

しかしその日は酷かった。
僕が部屋でくつろいでいると、なんとスタッフが知らない旅行客を部屋へと案内してきたのだ。
当然僕は抗議する。出ていけと声を上げるが、スタッフは気にもしなかった。
他に空き部屋など腐るほどある。にも関わらず、なぜこの部屋にいれるのか。
これは、嫌がらせなのだろうか。いつまでも居座る僕に出ていけと言いたいのだろうか。
無性に腹が立った。怒りで眩暈が起こるほどに。

するとその瞬間、突然部屋の電灯が破裂した。続けて窓は揺れだし、テーブルに飾られた花瓶は床に落ち砕け散る。
さすがに僕も驚いた。もちろん、客も。
しかしスタッフはため息混じりで、客に頭を下げていた。

「申し訳ありません。この部屋は、こういったことが起こる部屋だということを失念しておりました。ポルターガイストと言うのでしょうか。お詫びにスイートルームを無償で提供させていただきますので、何卒お許しください」

そして客とスタッフは部屋から出ていった。
残された僕は安堵の息を漏らし、椅子に座り込む。
この部屋は僕の部屋なんだ。
誰にも邪魔させない。
誰も入れない。
絶対に許さない。
絶対に……絶対に……。
60シモン◆MOCOY8gPys :2017/03/17(金)00:36:05 ID:0Vn
>>59
読点・句読点の位置と、語尾の使い方が
少し気になりました。

が!人間ではなく幽霊視点で書かれてあるのは
面白いと思います。
即興で書いたから仕方ないのかもしれませんが、
読み終わってから「なるほど」と思わせられたのは
久しぶりかもしれません。
61シモン◆MOCOY8gPys :2017/03/17(金)00:38:47 ID:0Vn
訂正
即興で書いたから仕方ないかもしれませんが、
推敲すれば面白いオープニングになりそう。
62シモン◆MOCOY8gPys :2017/03/17(金)01:17:54 ID:0Vn
これは嫌がらせに違いない。いつまでも居座る僕に、今すぐ出ていけと言いたいのだろう。当然の事だが、僕はその度に抗議する。怒りで眩暈が起こるほどに。
そしてその瞬間、突然部屋の電灯はいつもの様に破裂した。続けて窓が揺れだし、テーブルに飾られた花瓶は、誰も触れていないにも関わらず、宙を飛んで床に落ち砕け散っていた。いわゆるポルターガイストと言うやつだ。
これには豪胆そうな客も、血の気の引いた顔でその場にうずくまっていた。だが、客よりも小柄で気の弱そうなスタッフは、逆に落ち着いた表情で、ため息混じりで客に頭を下げていた。


ポルターガイストが起こると言う事実を知っているのはスタッフだけではなく、
この「僕」自身も知っているはず。
起承転結の結次第でここは変わって来ますが、
「僕」が自らが幽霊である事に気付いていないので
あれば、こう書いて謎解きをさせた方が面白そう。
63名無しさん@おーぷん :2017/03/19(日)00:51:50 ID:Ckv()
あら、いつの間に進んでました(;´・ω・)

サイトに投稿済みのでよければ、エレベーターの話を投稿します
64【95】 :2017/03/21(火)17:06:47 ID:MCU
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