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君も小林秀雄になれる

1林秀雄:2016/09/28(水)03:06:47 ID:u64()
鹿島茂『ドーダの人、小林秀雄』なる本を読んだ。つまらなくはないが,
結構売れているほどには面白くもないし説得力もない。
これなら俺の方がましなものが書けるぜ・・・というわけで,これから
徹底した小林秀雄批判をして行こうと思う。乞う御期待。
2林秀雄 :2016/09/28(水)03:19:37 ID:u64()
鹿島茂の『ドーダの近代史』というのが面白そうなので,いつか読もうと思っていた。
でも大体この人の本は跳びついて買って読むほど面白くはないので,文庫本になったら
・・・と思っていたが,いっかなならない。『ドーダの人、小林秀雄』を読んだらその理由
がわかった。「東海林さだおから借りたキーワード "ドーダ” で何もかも説明し尽くして
やろう」なんてのは,明らかにただの思いつきとしか思えないのであった。
3林秀雄 :2016/09/28(水)03:30:40 ID:u64()
それじゃ文庫本にするほどのものにはならんわな。
"ドーダ!” やグラウチョ・マルクス(古いなぁw)のジョークなど持ちだして来ても,鹿島の
田舎の文学青年趣味的ナマクラ刀じゃ小林秀雄も斬れるわけがない。たまにいいところを突いて
いるなと思うことはあっても,だ。
どうにももどかしい。ここはひとつ,乃公出でずんば・・・で,鹿島先生の本も参照しつつ小林秀雄の
正体に迫っていくことにする。
4逆手:ぎゃくて :2016/09/28(水)19:28:18 ID:u64()
最初に結論めいた事を書いてしまえば,私は小林秀雄がすぐれた批評家だとは少しも思わない。
だって「小林のおかげで新たに理解・評価されるようになった重要な作品」なんてものがどこに
あるのだ?
あるいは逆に「有名な割に本当は実につまらない作品だ」とされるようになったものは?(サマ
セット・モームの小説とか,どうなんだい?)
ランボーの翻訳,と言うより,鹿島も言う通り『地獄の季節』を創作した,なんてことが自慢に
なるのか?
こんな人間が日本の批評の確立者だって? 正宗白鳥の方がまだましだろ。
5独擅場:どくせんじょう :2016/09/29(木)15:16:16 ID:Wbx()
あ,すいません。取り乱しました。

小林秀雄の鑑識眼については,岡本太郎がすごく面白いエピソードを書いている。古い本に載っていた
もので,もうあまり手に入らないから,詳細は忘れたけれど,これくらい小林の批評家としてのつまら
なさを明白に物語る話はない。
6独擅場:どくせんじょう :2016/09/29(木)15:23:34 ID:Wbx()
小林が骨董に凝っていた頃,岡本太郎が小林の家に遊びに行った時の話。

当然のように小林はその時持っていた骨董をいろいろと出してきて見せた。そんなものを見せられても
岡本太郎は骨董なんぞには一向に関心もなかったから,至極適当に感想を述べた。「これはいいものだね。
でも僕はこれよりそっちの方のが,この部分の出来とか,もっといいと思うな」と云った調子で。
7独擅場:どくせんじょう :2016/09/29(木)15:37:25 ID:Wbx()
ところがその岡本の適当な評価が実に的確に骨董の価値を言い当てていたので,小林は驚きつつも
すっかり上機嫌になってしまったのだとか。
でも岡本太郎は「君は見る目があるねえw」なんて言われても別段嬉しくもなく,むしろ「この人は
なぜこんな程度のものをそんなに有難がっているのだろう?」と,寧ろ小林のことを気の毒な人のよ
うに思ったという。
8独擅場:どくせんじょう :2016/09/29(木)15:52:24 ID:Wbx()
このエピソードは案外知られていないようで,引用する人もあまりいない。けれど私なども「そもそも
この頃まだ若かっただろうに骨董なんぞに凝って,偽物を日本刀で叩き斬っただのなんだの,どうもやる
事が何だかなあ。中島誠之助も言うように基本的に後ろ向きな骨董とかそういうものの世界には僕は入っ
て行きたくはないな」と思う。
9独擅場:どくせんじょう :2016/09/29(木)15:54:08 ID:Wbx()
むろん単なる道楽ならそれはそれで黙って愛好してりゃ済む話だし,ひとの趣味にけちをつける理由などない。
だが問題なのは,僕には「小林秀雄は生涯結局このエピソードに象徴されるようなことばっかりやっていたに
過ぎないのじゃないのかね」という疑念がぬぐえない,ということにある。
10一段落:いちだんらく :2016/10/01(土)21:00:04 ID:rIO()
しかしまあ,ちょっと結論を急ぎ過ぎた。
話の順序として『様々なる意匠』からとり上げよう。タイトルからわかる通り,これは「意匠は
様々でも文学/芸術の目指すところは同じでなければならない」ということを述べたものである。
それは鹿島茂もわかっているらしい。鹿島の『様々なる意匠」からの引用。

若し,卓れたプロレタリヤ作者の作品にあるプロレタリヤの観念学が,人を動かすとすれば,それは
あらゆる卓れた作品が有する観念学と同様に,作者と絶対関係に於てあるからだ。作者の血液をもつて
染色されてゐるからだ。
11一段落:いちだんらく :2016/10/01(土)21:11:44 ID:rIO()
これについて鹿島は,

テクストの要旨は,マルクス主義文学などと大言壮語するが,たとえマルクス主義文学であろうと
作品に人間がしっかりと描かれていなければどんなものでもダメなのであり,マルクス主義観念学
があるからいいということはないという常識的な主張を生硬な言葉使いで述べたものにすぎない。

と書く。その通りである。私も引用文をここに書き込んでいるうち「なんでこんな当たり前のこと
を持ってまわった言い方で言ってやがんだ?」とつくづく思った。
12稟議書:ひんぎしょ :2016/10/03(月)11:25:25 ID:WHm()
小林に好意的に見るならば,彼はここで一種のイデア説を語っているととれなくもない。

 芸術家が追い求めているものはつまり “美のイデア” であってそれ以外ではない。いや,それ以外で
 あるべきではない。「~主義」だの「~派」だの言うようなものは,それこそ衣装のようなものだ。孔
 子様も繰り返しおっしゃった通り,人は見えた通りのものである。それゆえその見かけ/衣装も美のイデ
 アを追求する者のそれであれば何だって良いのである。

・・と云ったふうに。
13両刃の剣:もろはのけん :2016/10/03(月)11:34:10 ID:WHm()
実際俺の友人の哲学徒もそう受け取っていた。
だがそれは残念ながら買いかぶりというもんである。中島義道も言うように(『哲学の教科書』)
小林には哲学のセンスなどまるでない。それはトーマス・マンやドストエフスキイには哲学的感覚
がない,というのと同断だ。与えられた枠のなかでいくら深く鋭く見えるようなことを言ってもそ
んな事は哲学者の知ったことではない。
14両刃の剣:もろはのけん :2016/10/03(月)11:35:00 ID:WHm()
↑間違えた,「もろはのつるぎ」。
15Jose van Damme:ジョゼ・ヴァン・ダム :2016/10/04(火)20:00:47 ID:bhn()
さて,結論らしきものがその程度であるならば,そんなものは「論文」というほどのものになるわけは
はない。2,3行で終わってしまう。なのに一体何をごちゃごちゃ書いているのかと言えば――

 吾々にとって幸福な事か不幸な事か知らないが、世に一つとして簡単に片付く問題はない。

やれやれ最初っからこれだ。 むろん「問題というのはどんな問題かと言えば...」などと云った説明は
何もしていない。だが箴言や哲学的議論でもないのに一つも具体性のない話など,何も言っていないのと
同じである。
それとも池田晶子みた様に「私は自分が正しいのを知っている」「わかる人にはわかる」とでも言うつも
りか? 「その通りです。私にはよくわります」なんて言うような大馬鹿野郎は名乗り出て何がわかったの
か言ってみせるがいい。
16Wagner:ヴァークナ :2016/10/05(水)04:00:16 ID:rQB()
そもそも批評の役割とは何か? それは「良い批評のない世界には良い作品もない」或いは「良い
批評なくして作品の質の向上もなし」と云ったところにある。僕は小林にそれが出来ているとは
ちっとも思わない。ピカソを論じた文章など,ピカソの作品同様実につまらない。
17Wagner:ヴァークナ :2016/10/05(水)04:08:10 ID:rQB()
だが、それとて具体的に名前や作品を挙げて書いている分だけましだ。「この作家のこの作品のこ
こが良い/悪い」と云った話をしたがらない批評家なんて形容矛盾というものである。文芸時評『ア
シルと亀の子』書いたじゃねえかよ,なんて言ってもダメだ。当時も今も誰も理解していない本など
存在意義はない。
『様々なる意匠』にしても,例えばマルクス主義作家のどの作品のことを言っているとも
わからないんじゃ話にはならない。具体的に名指しで批評してみせろや。
18Wagner:ヴァークナ :2016/10/05(水)04:25:11 ID:rQB()
まるで骨董いじりのように,おおよそ既に評価の定まった古典的作品についてその価値を追認
するかのような文章しか書こうとしない。
漱石や鴎外など,うっかりした事を書くと世の反発をくらいそうな作家は避けて通り,近代文学
では三島も大江もほぼ無視して,どうでもいいような作家しか論じようとしない腰抜け。
そのくせ寿司屋なんかで後輩作家をいびって泣かせて悦に入っているような馬鹿野郎が日本随一
の批評家だなんて,まったく冗談じゃない。
19Dvorzak:ドゥヴォジャーク :2016/10/08(土)12:11:50 ID:Mnf()
とは言うものの,そう言っただけで『様々なる意匠]なんて,小林の文章のうちでもとりわけ
意味不明なシロモノがなぜそれなりの説得力/影響力を持ったのか,そもそもなんで『改造』の
懸賞論文第二席なんてものに選ばれたのか,について言わなければ,僕は「小林秀雄という日本
近代文学の病 or 問題」について何を言ったことにもならない。まずその結論を書こう。
それは第一にマルクス主義(的文学)に公然/昂然と反旗を翻したことである。
20Dvorzak:ドゥヴォジャーク :2016/10/08(土)19:15:56 ID:Mnf()
この,マルクス主義に対抗できる立場を確保する,なんてことは,今の若い人たちには「なんで
そんなもの気にすんの?」と云ったようなものだろう。オレもそう思う。
それでも割と最近まで「マルクスの理論は社会の成り立ち,動きから果ては宗教・芸術など精神の
あり方まで明快に説明できる一番カッコいい理論」なんて本気で言っている人たちがたくさんいた
ことは知っている。
21Dvorzak:ドゥヴォジャーク :2016/10/08(土)19:25:49 ID:Mnf()
昔は,僕が好きでバロック音楽(テレマン,C.P.E.バッハとか)聴いていると,「ボクならそういうブル
ジョワに奉仕するための音楽聴くのには罪悪感感じちゃうなあ」などと聞きもせんのに言ってくる左巻き
な奴がいたりした。
庄司薫『赤ずきんちゃn気をつけて』など読むと,どうみても山の手の裕福な家の子らしき主人公が『毛語
録』を枕頭の書にしていたりして「エリート高校生・大学生はマルクス主義かぶれなのが当然」と云った書
きぶりで,田舎の高校生だった僕はなんだかどこかよその国の話を聞かされているような気がしたものだ。
22Dvorzak:ドゥヴォジャーク :2016/10/08(土)19:30:48 ID:Mnf()
だから,良くは知らないまでも,この『ドーダの人』にも「左翼的な考え方に馴染めなかった若き日の
磯田光一が小林の文章を読んで “マルクス主義に対抗できる批評のあり方があったんだ!” と大いに勇気
づけられた」という話にも「そりゃそういう人も少なからずいたのだろうな」と想像がつくのだ。
23Millet:ミエ :2016/10/10(月)01:12:25 ID:CLL()
ついでに言っておけば,小林秀雄の『無常といふ事』も,奥深いことを言っているように見えて
結局これもマルクス主義に対するあてこすりに過ぎない。「過去から未来に向って飴の様に延びた
時間という蒼ざめた思想(僕にはそれは現代に於ける最大の妄想と思われるが)」うんぬんなどと嫌
味な言い方をしてみたところで,時間が過去から未来へ流れるというのはいつの時代だって当たり
前な考え方であり,感じ方である。元来時間は循環するものだと考えていたインド人でもあれば別だが。
24Millet:ミエ :2016/10/10(月)01:26:09 ID:CLL()
その事と「歴史は二度とくり返さない」というのは別段両立しない考え方ではないこと
言うまでもないことである(小林は「亡き子を偲ぶ母親の気持ち」なんてことを何度も
水戸黄門の印籠か何かみたいに持ち出すが,赤の他人の子が親に先だったからどうした
というのだ?)。
25Millet:ミエ :2016/10/10(月)01:30:21 ID:CLL()
要するに小林は「マルクス主義的に “歴史の必然” によって人類は救済される方に向かって
いるのだ,なんてことを持ち出したって,今ここだけの,一度きりの僕らの人生の苦しみ悲し
みはどうしてくれるのだ? それは誤魔化しに過ぎないではないか」と至極ありきたりな批判
をしているのに過ぎないのである。
26Millet:ミエ :2016/10/10(月)01:36:27 ID:CLL()
ついだから「貧乏で馬鹿の方が死後天国に行けるのだから幸せなのだ」なんて言ってるキリスト
教もゴマカシに過ぎない,と批判したらどうだ?
いつもきっぱりものを言っているように見せかけて,その実持って回った言い方で当たり前の,或
いはありきたりな話ばかりしてゐる。即ちどこからも苦情の出ないような言い方ばかりしやがって
まったく因循姑息なヤロウだ。
27名無しさん@おーぷん :2016/10/17(月)07:09:34 ID:tL4
ところで,小林秀雄と言えば,池田晶子が彼の熱狂的なファンで「小林秀雄に惚れぬいている」
なんて言っているような有様である。「あの用務員みたいな風体で下手な噺家みた様な喋り方を
する男のどこがそんなにいいのかね?」と思うが,それはたとえば小林が文化勲章を受けた時の
話を池田自身が書いている。
28Melboln:メルバン :2016/10/17(月)07:20:16 ID:tL4
あんまり正確には覚えていないが,小林が文化勲章受けた後で寿司屋かなんかに入ったら,そこに
文壇関係者がいて,小林をからかったらしい。何と言ったのかは書いてないが,まあ「小林先生も御
立派になられて...しかし,反権力的で “人生斫断家” のランボー翻訳するような物書きが文化勲章
って ...w」か何か言われたのだろう。そりゃ言うわな。でも池田によれば小林は「馬鹿野郎,お前
らとは覚悟が違う」と啖呵を切ったそうで,それで改めて惚れ直したのだそうな。
29Meiboln:メルバン :2016/10/17(月)07:29:57 ID:tL4
なんでそんな事がカッコいいと思ってしまうのか。まあ,一般に女と云うものは,賢くても
(オレみたいに)優柔不断な男より,少々莫迦でも頑固な男に弱いもんではあるし,池田の
小林贔屓にはそれもあるに違いない。
だが,この話は小林秀雄の文章の本質に関わる問題を浮き上がらせてもいる。即ち小林秀雄
というのは生涯「俺はお前らとは覚悟が違うんだぞ」と言い続け,人を圧倒し続けただけ,と
も言えるからである。
30BOCONON :2016/10/26(水)13:45:54 ID:VCQ()
さて,以上のような結論ばっかり書いていても説得力もない。これから『様々なる意匠』を
手始めに小林のやりくちを暴いて行こうと思うが,その前に今まで書いてきた小林に関する
エピソードがただの与太話と思われては困るので,出典を挙げておこう。

>6以下の話は岡本太郎のどの本に書いてあったのかもボクは忘れていたのだけれど,奇特な人
がUPしてくれていたので,詳しいことを知りたい人は下記サイトでどうぞ。
            ↓
http://flipf.blogspot.jp/2011/10/no.html
31BOCONON :2016/10/26(水)22:27:25 ID:VCQ()
どうもちゃんと書き込めないな,ここ。どうしたんだ?
32BOCONON :2016/10/26(水)22:41:54 ID:VCQ()
エート,それで池田晶子の書いていた事については,どこで読んだのか忘れてしまった。
まあ実証精神がなくてねちっこい議論が出来ず(永井均との対談を見よ),下手なアフォリズム集
的なものしか書けなかった者どうし気が合いそうに思ったのだろう。

池田と言えばしかし,小林が全集に入れなかったベルクソン論をよむためにわざわざ慶應の図書館に
行ったそうだが,ベルクソンみたいなオカルトじみた哲学者についてまるで哲学的なところがなくて
オカルト好きな小林が何と言っていようが,そんなことは知っても仕方があるまい(池田自身もこれま
たオカルト丸出しな『ユング自伝』など読んで「心理学がこういうものならもっとはやく読めば良かった」
なんて間抜けな感想を述べているくらいだから,まあ似つかわしくはあるが)。
33BOCONON :2016/10/26(水)22:54:12 ID:VCQ()
そんな手間をかけるくらいなら,池田はむしろ例えば第一回,第二回と小林の全集は何度も
出ているのだから,それを事細かに比較検討した方が有益であったろう。小林が戦争中に書
いたもの(事実上のヒトラー礼賛文とか)の自分に都合の悪いところを削って知らぬ顔をする
ような人間だというのがわかる。寺田透曰く「小林秀雄が「男らしい、言訳けをしないひと」で
あるといふ世評は、すくなくともその作品の中に認めることはできない」ということがわかる筈
だ。
34BOCONON :2016/10/27(木)14:58:34 ID:UOM()
それでも飽くまで「或る著者を理解するためには、彼自ら読んで欲しいと希ったものだけを読めば
足りると信じているのです」と言えるのか? ハイデガーを理解するのに,彼が死後発表することを
条件に受けたインタビューなども読む必要もないのか? 彼がナチスにどう加担したか話したことな
どどうでも良いのか?
35BOCONON :2016/10/27(木)15:09:30 ID:UOM()
ボクは日本が戦争したこと自体は別に悪いことだとは思わない。戦争は国際紛争を解決する
ための一種の外交政策に過ぎない。馬鹿げた戦争ではあっても,戦争をする権利は国際法で
どこの国にも認められているのだし。
だが,戦争中書いた文章をなかったことにして,『ヒトラアと悪魔』なんて文章を書いてし
れっと「自分は始めからヒトラーの正体は分かっていたのだ」というような顔をする,とい
うのは少しひど過ぎやしないか?
36BOCONON :2016/10/29(土)13:15:26 ID:zCk()
・・・しかしまあ,池田晶子なんぞどーでもいいのである。この女も小林秀雄の同類らしく,故安原
顕に向かって「わたしは自分が正しいことを知っている」などと言い放ったそうであるが,永井均と
対談した時には,永井が「プラトンの善のイデアがどうとか,そんなことはニーチェが “真理とは,人
がそれなしでは生きていけない嘘である” と言っている,その見本みた様なものだ」と言うのに対して
「私,それは誤読だと思う」だの「プラトンは通俗道徳など超えた “単に自分の魂にとって善きもの” が
あると言っただけ」「悪いことは魂に悪いことだ,とわかるのは直観によるとしか言えない」などと繰り
返すばかりであった。
37BOCONON :2016/10/29(土)13:32:44 ID:zCk()
むろん,もちろんこんな言いぐさは良く言っても神がかり,悪く言えば単なるナンセンスである。
どうも世の中にはこの手の大した意味もないことを根拠に「自分は偉い」と信じて疑わない人種
がいるらしい。

僕は思うのだが,なぜ永井のように「お前=王様は裸である」とはっきり小林に対して言った人間
がいないのだろう? 「お前の言っていることはちゃんと説明しなきゃ何も言ったことにならない。
単に無意味である。たとえばこの文章でこんなふうに書いているのは一体どういう意味なんだ?」と
はっきり聞く人間が。或いは,たとえばフランスの知識人に小林の本など読ませた上で小林に質疑
応答でもさせれば良かったのだ。 “It's a nonsense.” とでも言われてお終いに決まっているの
だからるに決まっているのだから(こういうことを注意深く避けて生きて行くのが小林の小汚さである)。
38BOCONON :2016/11/03(木)21:57:22 ID:5RV()
あ,すいません,取り乱しました。
39BOCONON :2016/11/03(木)22:19:46 ID:5RV()
さて,誰もやらないうちに当人はもう死んでしまったのだから,仕方がない,ボクが一人でやろう。
先づ『様々なる意匠』から。

  吾々にとって幸福な事か不幸な事かは知らないが,世に一つとして簡単に片付く問題はない。

誰にでもどうにでも出来る問題を片付けられないなら,それはただの阿呆であるから,ここは無論
「serious または important =重大な問題はどんな問題だって簡単に片付きはしないのだ」と言
うのでなければ意味をなさない。だがそう言ってしまえばそれはそれで「簡単には片付かないような
問題のことを重大な問題というのだよ,この馬鹿」と言われるに決まっている。
40BOCONON :2016/11/03(木)22:24:27 ID:5RV()
従ってここはどうしてもある程度は具体的に言わなきゃならない。だが言っていない。
一体これで何を分かれというのだ?
これだけ読んで「うーん,その通りだよなあ,何も問題なんて簡単に片づきゃしないよ
なあ!」などと言うような唐変木がどこにいるというのだ?「ここにちゃんといるぞ」と
言うのなら,名乗り出て説明してみせてくれ。そうすればボクもこんなアホらしい文章な
ぞ書かなくて済む。
41BOCONON :2016/11/09(水)02:02:50 ID:Hyb()
あるいは小林はこれに続けて書いていることを「簡単に片付く問題なぞない」と言っている
のかも知れない。

  遠い昔、人間が意識と共に与えられた言葉という吾々の思索の唯一の武器は、依然として
  昔ながらの魔術を止めない。劣悪を指嗾しない如何なる崇高な言葉もなく、崇高を指嗾し
  ない如何なる劣悪な言葉もない。而も、もし言葉がその人心幻惑の魔術を捨てたら恐らく
  影に過ぎまい。

・・・これで「ああ,小林は言葉をめぐる問題,文学の話をしているのか!」で済めば良いのだが
相変わらずまるで具体性のない話だから,それはそう読む人もいるだろう,と云った程度の話にしか
なりはせぬ。
42BOCONON :2016/11/09(水)22:16:27 ID:Hyb()
> 劣悪を指嗾しない如何なる崇高な言葉もなく

これは一体どんな言葉の事を言っているのやら一向にわからぬ。もちろん崇高にして馬鹿げた言葉や
無内容な言葉はある。例えば演説の言葉である。
オバマは演説がうまいという定評があるらしいが,彼の演説,文字に起こしたものを読むと別段大した
ことは何も言っていない。“Yes,we can!” なんて力強く断言することにどれほどの意味があろう?
ヒトラーの演説はもっと崇高だけれど,内容空疎でしかも独逸聴衆を劣悪なる道へ導くものではあった。
あるいはマルクスにしても,善意とありったけの知性を込めて力強くものを言っているが,それは「暴力
でもって人に善意を押しつける」即ちファシズムにしか行きつかなかった。
しかし小林はたぶんそんな事が言いたいのではあるまい。これまた具体性も実証性もまるでない言い方な
ので,僕は再び「小林の言うことはよくわかる」と言える者は名乗り出てくれ,とでも言うしかない。
43BOCONON :2016/11/10(木)07:28:15 ID:vuc()
> 崇高を指嗾しない如何なる劣悪な言葉もない

僕にはすぐに福音書が頭に浮かぶ。公平に見ても(呉智英も言うように)イエスというのは
半基地外の人間にしか思われない。だってそうではないか? オウムや統一教会じゃあるまい
し(吉本隆明も言うように)金持ちの青年に「おれについてくるなら全財産を処分してから来い」
なんてまともな人間が言うか? まったく冗談じゃねえよ,というものだ。
「貧乏で単細胞な人間の方が幸せなのだ。死ねば天国に行けるから」なんて言われて「ああ助かっ
た!」なんていう人間がいたら,それはあんまり正気の沙汰ではあるまい? そんなアホらしい言葉
に縋って生きなければならなかった時代なら仕方がないとしても,G.W.ブッシュのような,どちら
かと言えば人を救うべき立場の人間がキリスト教原理主義に救われた,だと?
これではニーチェが怒るのも致し方ないというものだ。
44BOCONON :2016/11/12(土)11:07:17 ID:ZZS()
まあ,別にキリスト教批判がしたいわけでもないからそれは措くとして,ちょっと考えてみただけでも
以上のようなことはすぐに思い浮かぶ。確かに昔から言うように「荘厳と滑稽は紙一重」ではある。ある
いは「崇高と悲惨は紙一重」と言ってもよかろう。
しかし問題は,そもそも小林は結局何が言いたくてこんなある意味当たり前と言っても良い程度のことを
(少なからず芝居がかった言い方で)書きつけたのか,ということである。
45BOCONON :2016/11/14(月)21:20:00 ID:LYL()
無論それ以前に僕の解釈は「そうも考えられないこともない」と云った程度のものに過ぎない。
しかし「いやそれは間違っている」と言われても仕方のないものでもない。そもそも分かるように
書いていないのだから,悪いのは小林であって,読者ではない。そうではないか?
46BOCONON :2016/11/14(月)21:20:14 ID:LYL()
そうするとしかし,問題にするべきは「なぜ意味不明な文章であるにも関わらず,多くの人を引き
つけるられるのか」ということになる。僕も小林の文章のそういう力を認めるに吝かではないのだ。
だいいち,そういうものがなかったら,こんな懸賞論文(?)に “次席” と,それなりに高い評価
をつけた審査の人たち(誰だかよく知らんが)はただの馬鹿というもんである。
47BOCONON :2016/11/15(火)20:03:17 ID:jz0()
それについては僕は三つほど理由を考えている。

1.
丸谷才一が『様々なる意匠』について言っているように,小林の文章はおよそ「論理と
レトリックによって着実にものを言ふといふ,散文本来の機能はここにはない」「特殊
な文章」であることは疑いをいれない。
では一体何か? なにしろ散文でないなら,考えられるのはこれは一種の散文詩である,
ということだ。
48BOCONON :2016/11/16(水)19:24:16 ID:iAC()
いや,韻文とも散文ともつかない言語で書かれておるな。試しに分かち書きをしてみよう。

  吾々にとって幸福なことか不幸な事かは知らないが,
  世に一つとして簡単に片付く問題はない。
  遠い昔,人間が意識と共に与えられた
  言葉という吾々の思索の唯一の武器は,
  依然として昔乍らの魔術を止めない。
49BOCONON :2016/11/16(水)19:37:18 ID:iAC()
  劣悪を指嗾しない如何なる崇高な言葉もなく,
  崇高を指嗾しない如何なる劣悪な言葉もない。

きりがないので一旦これでやめるが(漢字が多過ぎるとは言え)本当に詩のようであるな。
第一この方がずっと読みやすいぞ。・・・と言うより,小林は自分でも詩のように書くつも
りで書いたんじゃないのかね。フランス詩の影響かどうかは知らないが,まったくの翻訳口
調なのが小林の若さ/気負い丸出しで少なからずコッケイである。
50BOCONON :2016/11/16(水)19:44:31 ID:iAC()
こんなふうに書き方を変えたところで相変わらず意味不明だけど,そんな事はかまいやしない。
朔太郎の詩だって大方意味は不明と言っても間違いじゃないし,小林の好きなランボーにしても――

  おお季節よ,おお城よ!
  誰か心に傷のなき?

なんて詩句も神秘的にして意味不明ではあるが,ナニ詩だもの,とに角人を魅きつける力があれば良い
のである。小林の文章は「そうとでも考えなきゃつき合いきれるか,こんなもの」と思うようなものでも
あるが。
51BOCONON :2016/11/18(金)08:41:21 ID:anr()
今思いついたのだが,『様々なる意匠』冒頭の一行はもしかして,D.トランプと同じく「人生も
社会も “問題がすっかり片付いて,あとは毎日のんびり過ごせば良い” なんて日が来ることは基
本的に,ない。いつだって何とかやりくりして行かねば,なんとかしのいで行かねばならない事の
連続なのだ」というような事が言いたいのか?
もしそうなら大したものだ・・・と言うより,そうでもなきゃ「まだ三十歳にもならないガキが何をした
り顔してやがんだ,ケッ」とでも言うしかあるまい?
まあ,そんなふうに好意的に解釈出来ないこともないが,そんならそう書けばいいのである。
52BOCONON :2016/11/18(金)08:50:53 ID:anr()
実際のところは「凝縮した表現」であるとしても,そりゃいくらなんでも凝縮し過ぎだろ,と
云ったところである。だから小林は基本的に短いものしか書けないのだ。「散文詩」と云った
言い方をしようとすまいと,上記のように分かち書きしてみただけでも,こんな調子で延々百
頁も二百頁も書いたとしたら,良く言っても御託宣,悪く言えば(五味康祐『西方の音』を小林
が評した言葉を借りれば)「気違ひの寝言」とでも言うしかなくなる。
53BOCONON :2016/11/18(金)09:01:05 ID:anr()
「何を言うか,小林は長いものだって書いているぞ。『ドストエフスキイの生活』とか
『本居宣長』とか ...」などと言い出す奴もいるかも知れないが,そんなもの持ち出
されても困るのである。
『ドストエフスキイの生活』は,読んだ時高校生だった僕は「なんで小林はドストイェーフ
スキーの生活のこんな細かい部分まで知ってるんだろ?」と思ったものだが,後でこれが実は
E.H.カー『ドストエフスキー』の丸パクリだと知ってあきれた。
54BOCONON :2016/11/18(金)09:25:31 ID:anr()
こんな,今なら著作権法違反で裁判沙汰になること間違いなしの本を書くような輩が,しれっと
「おれのドストエフスキー伝なんて世界に通用するようなものにしようと思っているよ」とは一体
どの口が言うか。

『本居宣長』は僕は読んでいない。小林は姓名判断に凝った母親に「 “秀雄” というのは良くない名前
だから改名なさいな」と言われて「おふくろを喜ばすために改名したかったが」などと平然と書く男だ
もの,どうせ人生の最後には「オカルトでも何でも信じて本人が幸福なら良いじゃないか」と云ったずる
ずるべったりな現状肯定にしか行き着かないに決まっているのだ。
55BOCONON :2016/11/18(金)09:32:35 ID:anr()
まったく男のバアサンみたいな奴だな・・・なに? 読んでから言え? やなこった。

  敷島の大和心を人問はば朝日に匂ふ山桜花

こんな中学生が作ったような歌を人前に出すような悲惨にして滑稽な男の話なんぞ聞きたがる奴は
感受性がどうかしているのである。
56BOCONON :2016/11/23(水)04:07:58 ID:yF9()
2.

もう一つ考えた小林の文章の力というのは「これは言わばベートーヴェンの交響曲,それも
『運命』のようなものではないか」ということである。
実のところ,『第九』や『田園』を別にすれば,僕は長いことベートーヴェンの音楽が好きに
なれないでいた。仰々しく押しつけがましく思えたのだ。(本音ではそう思っている人は多いら
しい。タモリ先輩がそう言ってた。玉木宏樹というヴァイオリニスト&作曲家も同意見らしい。)
57BOCONON :2016/11/23(水)04:12:43 ID:yF9()
そんな事はとも角,今では僕も『運命』の良さはわかるようにはなった。けれども好きかと言われ
れば,そんなに好きとは言えない。「堂々として立派だとしても,それだけで楽しくも美しくもな
い音楽って何か違うんじゃないのか? 何か王様の戴冠式用とか,儀式用の音楽みたいなものを我慢
して聴けと言われても疲れるからそれは断る」と云った塩梅で。

読者は「一体何の話をしているのだ?」と思うだろうが,いきなり人をおどかすような始まり方をする,
それもたぶん意識的にやっているという点では『運命』も『様々なる意匠』も似たようなものだと僕は思
っているのだ。
58BOCONON :2016/11/23(水)04:26:12 ID:yF9()
そりゃ,いきなり「世の中に簡単に片付く問題などありはしない」のだ,などと怒ったように深刻
そうに言われたら,たいがいの人間は,怖気づきはしないまでも「何だなんだ?」とは思うに決まっ
ている。それはベートーヴェン『運命』が「ジャジャジャジャ~ン」などといきなりオーケストラ
の重苦しい音を響かせれば,誰だって「何だ,どうしたんだ?」と云った気持ちになるのと同断で
ある。
だが,聴き手や読み手にまで深刻な顔をすることを強いるかのような芸術のたぐいなんてものがそん
なに上質かつ(小林のよく使う言葉で言えば) “高級” なものか,というのには,僕は持たざるを得
ないのだ。
59BOCONON :2016/11/23(水)04:27:56 ID:yF9()
↑「疑問を」というのが抜けてた。
60BOCONON :2016/11/27(日)22:29:58 ID:zcG()
あるいは僕は小林の文章を読んでいると,中学生の時の学校内弁論大会の時,最後に同中学の
先輩の高校生女子(弁論部)が教員たちに呼ばれて来ていて,言わばお手本のように演説とい
うかスピーチをしたのを思い出す。
これがむやみと深刻な顔をして,荘重に始まって次第々々に力強く一席ブッたものだから,呑気
な田舎の中学生だった僕はそんな事には慣れていなかったから,びっくらしてしまって彼女が何
を話しているのかもわからないうちに終わってしまったのだった。
61BOCONON :2016/11/29(火)19:12:45 ID:xDA()
まあ,およそ人を笑わすのは才能がないと出来ないが,深刻そうにくだらない事を書いたり言ったり
するのはさして難しくはない。

  文学についてなら,僕も少しは言うことはある。人生を棒に振ったのだから。
  思い出すこともできないほど幼いうちから,どうやら僕は文学にも音楽にも魅入られていた。
  二十歳にもならないうちにその毒はすっかりまわり,僕はいつも酩酊して歩いていた。僕の
  人生はいつもその後をしぶしぶ歩いてついてきただけだ。
  今やそれが毒なのか薬なのかもわからぬ有様だが,どっちみちそれがなければ生きられない
  のだから同じ事だ。酔生夢死の人生・・・。
  だが何の不足があろう? 僕は自分以外の人間になりたいとは思わぬ。

・・・なんて調子で,僕の至極つまらぬ人生もこの程度にはもっともらしく飾って言おうと思えば
言えるのである。正直小林の文章もこの程度のものにしか見えないのだ,僕には。
62BOCONON :2016/12/01(木)10:42:16 ID:VSq()
3.

何だか同じような話が続いて,自分でも飽きてきたな。あんまり小林のことをひつこく攻撃して
いると,誰かに「そんなに小林のことが気になるのか? もしかしてオマエ本当は小林秀雄のこと好
きなんじゃねえのw」なんて言われそうでもあるし。
だがそんなわけのもんでもない。僕はただ文章を書くのが好きだから書いているだけで,対象はなんで
もいいのである。実際この掲示板でも「着る」「聴く」「読む」等々あちこちに書き散らしているし。
そうでなけりゃ,誰が最早絶滅しかけている “文芸評論家” なんか取り上げるもんかい。あるいは文学
でなくとも,およそどこでも必要とされなくなっている “批評家” や “評論家” なんざ。
更科修一郎氏ではないが「批評家なんてやっても食えないだけ」だもの、思えば鹿島茂だの呉智英だの,今
ごろになって小林秀雄批判だ吉本隆明批判だなんて,間抜けな話もあったもんだ。お前らプロの書き手が
しっかりしていりゃあ,ボクがこんな文章など書く必要もなかったのに。
63BOCONON :2016/12/01(木)10:58:39 ID:VSq()
・・・もしかしたら,小林も吉本も(あるいは大江健三郎も蓮實重彦も)もう出版業界にとって
「いらない人」になりつつあるから批判本も出るようになったのか? 実際今は「村上春樹批判はし
ちゃいけない。そんなことを大っぴらにやっていると大手出版社や新聞社には書かせてもらえなく
なる」と云った調子のようだし。
もしそうならますます情けなくもマヌケな話もあったもんだ。だって君らが死ねば,次は君ら自身の
番だぜ?

・・・ってまあ,これと言って大した著書もない小物を批判する物好きもいないか。僕もいやだな,そ
んなの馬鹿々々しくって。
64BOCONON :2016/12/01(木)11:11:20 ID:VSq()
そうだ,小林秀雄の手口について 3.であった。今まで述べたことと同じようなものだが
以下の文章を,コメント欄も含めて読んでいただきたい。
(別にこんな意見にボクが賛成というわけではない。ただ参考にはなるかも知れないってだけ。)
       ↓
http://www.tachibana-akira.com/2012/07/4551

橘玲の仕事を「知的貧困ビジネス」というのは誰が言ったのか知らないが,なかなか上手いもんだ。
思わず笑ってしまった。
そんな事はとも角,小沢一郎がそんなにエラそうな人間かはどうも疑わしくて,なんだか昔の探偵ファ
イルの “BOSS” とか,奇妙にアメリカびいきな人間にはヒステリックに小沢攻撃をする人間が時々いる
って事の方が僕には興味深いが,今はその話ではない。
65BOCONON :2016/12/05(月)18:52:00 ID:jPl()
だいたい小沢一郎が一体何がどう「偉そう」なのか,事実上橘は何も書いていないのだからあんまり話
にはならない。だがまあ言いたいことはわかる。小沢一郎などよりロナルド・レーガン元大統領のよう
な人のことだろう。TV討論で,ジミー・カーターが政策論争を挑んでも「やあ,君はまたその話かい!」
なんて調子で正面から相手にせず「いいからアメリカの舵取りは私にまかせておきたまえよ」と云った態
度で押し切った,あのやり方である。
66BOCONON :2016/12/05(月)19:04:48 ID:jPl()
あるいはヒトラーの大衆操作のやり方である。「民衆は女である。論理ではなく勘感情で動く」だから
感情に訴えれば勝ちなのだという,身も蓋もなくも正しい方法。言いかえれば「キッパリと自信満々に
語れば,言っていることは大した内容ではなくとも人はついてくる」ということ。オバマの「チェインジ。
イエス,ウィーキャン!」なんてのも,文字にするとバカみたいな言い種であるが,音声言語中心主義の
国では,なんだって人をその気にさせればOKみたいなものなのだ。
小林秀雄も,手口その3.は,文章でこれをやったことにある。どうせ日本の近代文学なんぞ読むのは基本
的に学生だけみたいなもので,文学青年なんてものは大方もてない文弱の徒であるから,小林のようなオド
カシ方は存外効果的なのである。
67BOCONON :2016/12/05(月)19:15:47 ID:jPl()
そして,おおよそ僕のような優柔不断な人間なぞより,男はバカでも頑固でキッパリしている方が
モテるものだ。小林は少なくとも池田晶子には「私は小林秀雄には惚れぬいているのだ」と言って
もらえたのだから,持って瞑すべしである。
僕個人としては,長谷川泰子みたいなキ〇ガイじみた女(小林とはどうも共依存関係にあったようだが
そのことについては後で触れることもあろう)や池田晶子みた様な「私は死ぬことが怖いと思わない」だの
「私は自分が正しいことを知っている」だのと平気で言うようなイっちゃってる女とはあまりお近づきには
なりたくはないが。
68BOCONON :2016/12/05(月)19:29:04 ID:jPl()
「小林秀雄をヒトラーと同列に並べるとはひどいじゃないか」と言う人もいるかも知れないが
ナニ似たようなものだ。疑うものは小林秀雄が全集から削った,ヒトラーの天才ぶりに感嘆して
いる小林の文章でも探して読んだらよろしい。
そして僕のこの文章でも「哲学をやっているわけでもあるまいに,小林の言っていることは抽象論
ばかりで具体的な話が何もないのだから,つまりは何も言っていないのと同じ,意味不明である」と
いうことを縷々指摘してきたのだから,反論したければどうか「小林の文章は意味不明なんかじゃな
い」ということを論証していただきたいものである。
まあ,そんな事は不可能に決まっているが。
69BOCONON :2016/12/06(火)21:15:41 ID:1Kn()
>>67

「以て瞑すべし」だった。
70BOCONON :2016/12/13(火)17:14:35 ID:TQx()
『様々なる意匠』の次に進もう。

> 私は,ここで問題を提出したり解決したり仕様とは思わぬ。

特に結論出す気もないとは「何だそりゃ?」と言うよりほかあるまい。「論文て何だかわかって
んのかね?」だ。
そもそも話がつながっていない。最初に大上段に構えて言葉の持つ魔力について語っておいて,
つまり「自分は言葉,ひいては文学について,重要な事は考え尽くしたのであるぞ」と言ってい
るかのように始めておきながら,さて次に「問題を提出する気も解決する気もない」では一体何
のために大仰な文言を書きつけたのやらわからない。無茶苦茶である。
71BOCONON :2016/12/13(火)17:32:24 ID:TQx()
しかし,小林はそういう事はどうでもいいのだろう。冒頭からここまで,突然大声で
深刻そうにものを言いだしそのまま突き進むような態度で人の気を呑んでおけば,後
は話がつながっていようといまいとかまいやしない。読者が毒気を抜かれてぼんやりし
ているうちに話を持って行きたい方向に持っていってしまえばいいのだ」というやり口
である。
まことに故倉橋由美子が「この人の文章って香具師の向上みたい」と言っていた通りで
あるな。
72BOCONON :2016/12/13(火)17:53:14 ID:TQx()
> 私には常に舞台より楽屋の方が面白い。
> 「搦め手から」,これが私には最も人性論的法則に適った軍略に思えるのだ。

やれやれ,真正面から勝手に意味不明なことを断言しまくっておきながら,本題に入るとこれだ。
例によって具体的な話が何もないんだから,ここを読んだだけでは何をどうしたいのやらまったく
不分明である。
確かなのは小林が「各流派・各〇〇主義者の文芸批評家などの作品・文章なんぞは真正面から論じる
必要なし。むしろあいつらがあんなものこんなものを書きたがる,その魂胆を見抜いてやろう」と思
っているらしいことだけである。
また随分と所謂「上から目線」の,人を見下したような偉そうな言い種もあったもんだ。やな「人性論」
だこと。
73BOCONON :2016/12/13(火)17:54:52 ID:TQx()
>>71
間違えた,“口上”。
74BOCONON :2016/12/15(木)09:24:11 ID:tyl()
> 詩人にとっては詩を創る事が希いであり,小説家にとっては小説を創る事が希いである。
> では,文芸批評家にとっては文芸批評を書く事が希いであるか?
> 恐らくこの事実は多くの逆説を孕んでいる。

「では,その私の考える “逆説” とは何か?」と話はふつう進む筈であるが,小林はこの後また
急に話題を変えてしまう。
まあしかし,文学好きが昂じて詩を書き始めたり,中には小説を書いてみようとする人間は珍しく
もないが,確かに始めっから「俺は将来ぜひとも批評家になりたい」なんて言うような唐変木は普通
あまりいない。
75BOCONON :2016/12/15(木)09:39:26 ID:tyl()
「音楽を習っている者は,普通は第一にソリスト=独奏者になりたがるものだ。それが無理なら
オーケストラの楽員になろうとする。それも駄目となると指揮者になろうとする。よくよく駄目
な奴は音楽評論家になろうとする」・・・とはよく言われる話である。
76BOCONON :2016/12/15(木)09:40:17 ID:tyl()
文学だって同じことだ。実際たとえば平野謙や臼井吉見,あるいは小林の親友河上徹太郎のよう
に,生前は有名であっても,批評家なんてものはたいがい「死ねばそれまで」ではある。小林は
どうやらそれでは大いに不満であったらしく,この後ではどうするかという話が続く・・・ように僕
には見えるが,小林の書き方は相変わらず素直でないからよくわからぬ。
まあ,取り敢えずもうちょっと先まで読んでみようか。
77BOCONON :2016/12/20(火)13:22:59 ID:9uG()
> 「自分の嗜好に従って人を評するのは容易なことだ」と,人は言う。
> 然し,尺度に従って人を評する事も等し苦もない業である。
> 常に生き生きとした嗜好を有し,常に溌剌たる尺度を持つという事だけが容易ではないのである。

> 生き生きとした嗜好なくして,如何にして溌剌たる嗜好を持ち得よう。

これは御尤もな話ではあるが,そんな事は当たり前である。別に好きでもない作品を勝手な尺度でも
って分析/理解したつもりになったとて,そんなものが批評と言うほどのものになんぞなるわけもない
・・・と今の若い読者だって思うだろう。
しかし,そういう人にもここで注意してもらいたいのは,好みでものの良し悪しを言ってもしょうがな
いからと言って誰も「だから私は自分の尺度で作品を批評する」などとは言っていない,ということだ。
78BOCONON :2016/12/20(火)13:30:30 ID:9uG()
小林はまるでそういう事をしたがる人たちが当時確かに存在し,彼らに向けて反論しているかの
ような物言いをしている。別段最近流行りの批評理論/文学理論を振り回す人たちがいた筈もない
のに。

これは今の読者には解説しないとわからないだろうから書いておくと,小林はマルクス主義および
マルクス主義的批評を念頭に置いて書いているのだ。
79BOCONON :2016/12/20(火)13:40:53 ID:9uG()
小林は彼らに対する批判として(当たり前なことを敢えて)述べているのである。こうした
事情は,今の若い人たちには見えにくくなっているだろうと思われる。だが「自分の勝手な
尺度によって作品に評価を下す人たち」はだから,実は当時ちゃんと存在したのだ。
何しろこの『改造』の懸賞論文で一位を取ったのが宮本顕治が芥川龍之介を論じた『敗北の文
学』だったりした時代なのである。
80BOCONON :2016/12/20(火)13:49:12 ID:9uG()
こうしたマルクス主義の影響力の絶大なること,今では想像を絶するようなものである。
と言っても,割と最近まで(橘玲の “進化論” のように)「マルクス主義は「社会の成り立ち
から動き,人間の精神のあり方に至るまで,“下部構造が上部構造を規定する” という考え方に
よって何でもうまく説明出来てしまう一番カッコいい理論」なんて公言する人たちはいた(故遠藤
誠弁護士とか漫画家の青木裕二氏とか)。
81BOCONON :2016/12/20(火)14:02:05 ID:9uG()
そこまで正直にストレートに言う人は少ないにしろ,実際のところ20世紀日本に於いては,
左翼であることが「意識の高い知識人であることの資格証明」みたいなものではあったのだ。

僕自身もいろいろあまり愉快でない思いをしたことはある。例えばバロック音楽のテレマン『タ
ーフェル・ムジーク』など聴いていると,聞きもせんのに「僕はそういうブルジョワのための
音楽聴くなんて,罪悪感感じちゃって出来ないなあ」などと言ってくる奴がいたりしたのだ。
大きなお世話もいいところである。だがビートルズの音楽さえ「ブルジョワの退廃の産物」など
と言って切って捨てたつもりの「悧巧さうな事を言ひたがる馬鹿」は別に珍しくもなかったので
ある。
82BOCONON :2016/12/20(火)14:21:46 ID:9uG()
>>80
間違えた。「青木雄二」。
83BOCONON :2016/12/21(水)06:33:38 ID:apv()
こんな話はいくらでもあるようなものだ。

林達夫の文庫本を読んでいたら「その頃私にとっては人民中国が希望の星だった」と
云った意味のことをはっきり書いていたので「正直な人だな...」といささか驚いた
ことがあった。林達夫が大学人としてはあまり出世しなかったのはそういう人だった
からじゃないのかしらん。
84BOCONON :2016/12/21(水)06:46:45 ID:apv()
その林達夫が逸早く評価した庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』というのも,いかにもな作品である。
何しろ主人公が,高校生のくせに枕頭の書が『毛語録』だというのだからすごい。・・・いや,別に凄くは
ないのかも知れないが,僕にはなんだかそんな設定はまったく現実味がなく,なんだか異国の話のように
聞こえたのだ。僕自身は進学校の生徒とは言え,田舎の貧乏家庭の息子,ノンポリ学生と言うか理由もな
く政治的な事をバカにしていたから。
85BOCONON :2016/12/21(水)06:53:03 ID:apv()
実際はどうだったのだろう? 本当に当時日比谷高校にはそんな左翼丸出しな高校生なんてものが
当たり前のように存在したのだろうか。いづれ小説の設定としておかしくはない程度には現実味の
ある話だったのだろうけれど。

ちなみに庄司薫はその後中村紘子との結婚が話題になる頃には小説も何も書かなくなっていて,一体
どうやって暮らしているのだろうと僕は思ったものだ。後で聞いた話では,バブル時代に不動産投資
で儲けて売り抜け,今は悠々自適だそうな。妙に要領のいい人だこと。
86BOCONON :2016/12/21(水)07:12:02 ID:apv()
北杜夫の回想によれば,『青年茂吉 ―「赤光」「あらたま」時代 』を書いた時には,岩波書店の
編集者に「北さんはバリバリのブルジョワだからなあ!」などと面と向かって言われたとか。
岩波は “T・K生” なる韓国在住の人物をでっち上げて『韓国からの通信』なる朴正熙批判本を新書
で出したりしていたが,後でそれがバレても特に謝罪もなし。今だったら大問題になるだろう。朝日
新聞だけじゃないのである。コイツらのおかげで日本人は「社会主義国以外の独裁者=悪」と自動的
に考えるようになってしまった。それを自分では意識していないから余計にたちが悪い。リビアがア
フリカ一の福祉国家でカダフィが偉大な指導者であることすら知らないし知ろうともしない阿呆で溢
れかえっている始末だ。まったくやれやれだぜ。
87BOCONON :2016/12/21(水)07:22:18 ID:apv()
・・・あ,すいません。取り乱しました。

まあ,そんなアンバイであるから,磯田光一だったかが『様々なる意匠』など読んで
「ああ,マルクス主義に対抗できる批評のあり方がここにあった!」と云った意味の
感慨を持ったのも,まあ気持ちとしては分かるというものだ。
僕としては小林秀雄の行き方もマルクス主義的尺度も願い下げだが。そして僕のこの文
章をここまで読んだ若い人たちがいたらたぶん「なんで小林秀雄ってこんな程度の事を言
うのにこんなに力みかえってんの?」と思うだろうが。(思わないようじゃ困るのだが。)
88BOCONON :2016/12/22(木)10:59:27 ID:Z4E()
ついでに書いておけば,小林は「人間は可能なものしか真に望まぬものである」といふ事を
言うのに先づ「守銭奴は金を蓄める,だから彼は金を欲しがるのである」等と書いているが
これはつまり「人間は最初は好きなものだからそれを集め(コレクションし)始めたもので
あっても,続けているうちに集めること自体が目的になってしまうものだ」ということが言
いたいのだろう。
89BOCONON :2016/12/22(木)11:07:34 ID:Z4E()
それは正しい,というより小林に言われるまでもないよくある話だ。例えば時々TVの
ニュースなどで下着泥棒が盗んだ下着が床に並べられているのを見ると,なんだかもう
びっくりするほど大量にあったりするように。
僕も似た経験があるのでわかるが(集めたのは下着ではないので為念)そんなことは
「生き生きした嗜好なくして生き生きした尺度なし」なんて話にはつながらない。例と
して不適当である。
90BOCONON :2016/12/27(火)18:25:42 ID:Zab
> だが,論理家等の忘れがちな事実はその先にある。
(中略)
> 吾々は批評の方法を如何に精密に論理附けても差し支えない。
> だが,批評の方法を如何に精密に点検されようが,その批評が人を動かすか
> 動かさないという問題とは何んの関係もないという事である。

話の継ぎ方がヘンであるな。「その先にある」のではない。「生き生きした嗜好なくして生き
生きした尺度もないという事は,言いかえれば批評の方法を如何に精密なものにしようと・・・」
と続くのでなければおかしい。だって言っていることは同じようなものだもの。
91BOCONON :2016/12/27(火)18:44:22 ID:Zab
> 例えば,人は恋文の修辞学を検討する事によって己れの恋愛の実現を期するかも知れない,
> 然し斯くして実現した恋愛を恋文研究の成果と信ずるなら彼は馬鹿である。
> 或は,彼は何か別の事を実現してしまったに相違ない。

安心したまえ,そんな馬鹿はいない。そもそも “こうすればモテる” だの “正しい女の口説き方” だのいう
ような類の本を読んでモテるようになろう,などと本気で考えるような馬鹿がどこにいるというのだ?
・・・尤もああいう本もまるっきり役に立たないわけでもないがな。「女から見たら,男の普段着なんてユニクロ
でもなんでも清潔感があればOK。ふつうが一番」なんてな。

ビジネス本のたぐいも,松下幸之助の本一生懸命読んだおかげで rich & famous になった男というのもあん
まり聞いたことがないね。だが D.カーネギーの本なんてのも,人生論としては悪くはない気がする。
92BOCONON :2016/12/27(火)18:52:44 ID:Zab
まあしかし,こんな誰でもわかっていることをまるで気の利いた事を言っているかのように
書いているようじゃ,小林秀雄というのも少しどうかしておるな。それともこりゃ冗談のつ
もりなのか? だとしたら随分持って回った冗談だこと。
93BOCONON :2016/12/27(火)19:03:04 ID:Zab
少しは真面目な感想も書いておこう。

最近は文学理論/批評理論なんてものも小林の時代から見れば随分と精密にはなってきているようだし
その手の本は僕も何冊か読んだりした。で,批評理論というのもそう馬鹿にしたもんではない気がして
はいる。だが困ったことに,その手の本は下手に文学作品など読むよりよほど難しかったりする。
テリー・イーグルトン『文学とは何か』なんて本は,確か20代の時にも読んで面白かった記憶があるのだ
けれど,先日読み返したら何を言っているのやらまるでわからなくて困惑した。
94BOCONON :2016/12/27(火)19:10:26 ID:Zab
まあ,わかる筈がないのである。たとえば “構造主義批評” なんてものについて語るなら,まず
構造主義とは何ぞ,という話から始めなければなるまいし,実際そうしている。しかし,構造主義
とは何か,なんて入門書一冊読んでもわかるとは限らないのだ。僕は大体知っているからまだしも
だが,そんな読者がそんなにいるとも思えない。だからT.イーグルトンの本みたいに数ページ説明
されただけじゃ,ふつう構造主義とは何かなんてわからない。その上,この本では構造主義批評の具
体例も挙げていないのだ。これで何をわかれというのだ?
95BOCONON :2016/12/27(火)19:19:23 ID:Zab
ましてポスト構造主義,脱構築批評の話にでもなったらもうお手上げである。
“ディコンストラクション” について言えば,僕などは今さらやっとジョナサン・カラーの
本が何とか最後まで読めた(勿論理解するところまでは行っていない)という体たらくである。

蓮實重彦『小説から遠く離れて』というのは,一種構造主義批評的な本のように見える。本当は
違うのかも知れないが,マァこれは面白かったからいいや。しかしこの本に限らず,シロウトに
読めるような本でも,批評理論に基づいて書かれた本というのは,たいがい評価の定まった名作
なんてものは取り上げようとしない。
96BOCONON :2016/12/27(火)19:26:36 ID:Zab
従って,最近の批評理論によって名作とされてきた作品に対する新たな見方が発見された,という
ような話も聞かないのがなんだかつまらないところである。『吉里吉里人』だの『裏声で歌へ君が代』
なんて小説には僕には関心がない。先日メアリ・シェリー『フランケンシュタイン』を批評理論で読み
解く,なんて新書本を見かけたが,なんでそんな誰も読まないような小説なんて取り上げるんだか,不
可解である。
97BOCONON :2016/12/27(火)19:39:20 ID:Zab
ロラン・バルトなんてのも昔は随分流行ったようであるが,うーむ。『S/Z ―バルザック「サラ
ジーヌ」の構造分析』なんて本を今でも読む人がいるのかどうかは知らないが,なんでよほどの
フランス文学好きでもなきゃ知らないような作品を取り上げるんだかな。
どうも僕には「コイツら,自分の方法が当て嵌めやすい作品を選んでいるだけじゃねえの?」とい
う疑問を持たざるを得ないのであった。
98BOCONON :2017/01/02(月)11:07:45 ID:dYP
まあ,そんなことは,どうでもいいんですけどねっ(ト顔の前で手を上下に振る)。

ところで,これはユーモアのつもりなのか?
             ↓  
> 或は,彼は何か別の事を実現してしまったに相違ない。

まあ,冗談としても別に面白くはないがな。
でも「どうすればモテるか」とか「どうすれば成功した人間になれるか」なんてことも,真剣に
考えて試行錯誤するなら無駄でもあるまい。音楽やお笑いのパターンを自分なりに研究して,そ
の結果ひとかどのミュージシャンになったチチ松村や,お笑い界の大物になった島田紳助のよう
な例もあるし。
99BOCONON :2017/01/02(月)11:08:54 ID:dYP
或いは学生時代に図書館に通って投資理論に関する本を読みつくしたという “オマハの賢人” ウォ
ーレン・バフェットの例もあることだし。

少なくとも小林秀雄の本など読み漁ってエピゴーネンとなってしまい,何が何やらわからない事ば
かり口走るような人たちよりはまだ生産的というもんである。
100BOCONON :2017/01/03(火)13:35:21 ID:yS5
ところで,芸術批評などは僕はやっていないが,書評のようなものは以下に少しづつ
書いているから「見たい奴は勝手に見たらいいだろう」。
“生き生きとした嗜好と尺度” が読み取れるか否かは知らんが。
              ↓
http://toro.open2ch.net/test/read.cgi/books/1410317926/l10
101BOCONON :2017/01/03(火)13:38:18 ID:yS5
むしろここでの書評では僕は「どんな分野であれ,理論的にあり得ることを予見できないならば
それは学問ではない」とか「いつも事が起こった後から何でもその理由が説明出来てしまうよう
な理論は,理論というようなものではなく,“神様がそう決めた” とかいうのと同じである」と云
った常識に立ってものを言い「だから橘玲や宮台真司の本などくだらぬ」などと言っていたりする。
僕は「他人の作品をダシにして自分の夢を語りたい」などとは別に思わないから。
102BOCONON :2017/01/03(火)13:52:01 ID:yS5
次に進もう。

> 嘗て主観批評或いは印象批評の弊害という事が色々と論じられたことがあった。

これ以下印象批評について書いている部分は,正直僕には誰の何の話をしているのやら
当時の事情を知らぬからよくわからぬ。もしかしてこれもマルクス主義の文学観に対す
る当てこすりなのかしらん?
103BOCONON :2017/01/03(火)13:53:53 ID:yS5
何にせよ僕としては(或いは多くの読者も)印象批評の何が悪いのやらわからない。印象
批評であろうとなかろうと,基本的に批評するには出来るだけ客観的に作品を理解した上
での事でなければ,そんなものは批評なんぞにはなりようがないではないか? なぜ「印象批
評で何が悪い?」と言わないのかどうも不分明である。
104BOCONON :2017/01/04(水)03:56:14 ID:i6z
小林は結局その問題には何も答えを出さない。

> 兎も角私には印象批評という文学史家の一術語が何を語るか全く明瞭でないが
> 次の事実は大変明瞭だ。
> 所謂印象批評のお手本,例えばボオドレエルの文芸批評を前にして,舟が波に
> 繊鋭な解析と溌剌たる感受性の運動に,私が浚われて了うということである。

「印象批評でたくさんじゃないか」と思うんならそう言えば良いだけの話である。唐突にボード
レールの批評の話などされても困るのだ。普通そんなものを読む奴なんてそんなにいる筈がない
んだから。
鹿島茂なぞもフランス文学の教授のくせにこの点については何も語っていない。多分ボードレール
の詩はとも角,批評など読んじゃいないのだろう。
105BOCONON :2017/01/05(木)16:56:27 ID:7nW
僕も勿論読んではいない。ちくま学芸文庫からボードレールの批評の本が出てはいるが,多分
読んでもわからないだろうし,読めばわかるとしても「僕の言いたいことがわからない? なら
ボードレールの批評を読みなよ。そうすりゃわかるだろうから」なんてふざけた “論文/批評/評
論” なんてものがあってたまるものか。
106BOCONON :2017/01/05(木)16:58:06 ID:7nW
そもそも「生き生きとした嗜好と尺度」と何かそれ以上のものによってボードレールが批評を書いていて,
それがいいのだとすれば,それが出来るなら別にボードレールじゃなくったって良い話である。
こんなところでそんな名前を持ち出すより自分でちゃんと説明したら良かろう。そうでなけりゃ,こ
んなものは単に権威づけにしかなりはせぬ。
107BOCONON :2017/01/17(火)04:09:30 ID:OAH
さて,迂闊にもここまで書いてきて気がついたのだが,僕はもはや文学なんぞには大して関心が持て
なくなっているのであった。もう既に1% 対 99% の戦いが始まっているのだ,この時代は。
小林秀雄も言った通りである。

  僕には戦争に対する文学者の覚悟という様な特別な覚悟を考える事が出来ない。銃をとらねばなら
  ぬ時が来たら、喜んで国の為に死ぬであろう。

但し,僕は国の為になんぞは死ぬつもりはない。なぜなら今は国なんてものはそれ自体が敵になりつつ
ある時代だから。
108BOCONON :2018/07/20(金)19:32:08 ID:Lxb
既婚女性板で小林のヒトラー礼賛の文章について書いたら,国文学者なのか右翼なのか知らないが
おばちゃんが一人「それは "〇〇〇〇"(エッセイのタイトル のことか? それなら書くまでもない。
小林は戦中も戦後も一貫してヒトラー支持だった」と無茶な事を言ってきたので驚いた。「何の根拠
があるのか知りませんが,それが本当なら是非論文或いは本にお書きください」と言っておいた。
109BOCONON :2018/07/20(金)19:56:54 ID:Lxb
さて,1年半ほど文学に関するあれこれついてはたまに思い出すだけ,と云った状態が
続いたがその間に小林秀雄の評価が変わったわけではない。だが少し彼の正体にいくら
か近づけた気もする。きっかけは小谷野敦/中公新書ラクレ『純文学とは何か』という本
である。
110BOCONON :2018/07/20(金)20:06:07 ID:Lxb
一般書籍板の「僕の採点表」から引く。

この本の最後の章で小谷野せんせいは晩年の柄谷行人について「"なんとなく
リベラル" で(大塚英志や渡部直己と同様)韜晦ではなく本気で文学に敵意
を抱いてきたのが明らかになった」と云った意味のことを書いている。
111BOCONON :2018/07/20(金)20:08:23 ID:Lxb
さらには「昭和の文藝評論家は,小林秀雄,江藤淳,柄谷から渡部,絓秀美(スガ
ヒデミと読む)までいっそ文学を否定したいという人々が主流だったのである」と。

この指摘は重要だ。小林秀雄を批判しようとしても誰も何か確信に届かない感じ
がする理由はおよそこのへんにある,と僕は考える。
112BOCONON :2018/07/25(水)19:21:12 ID:1sm
簡単に言えば小林秀雄はマザコンでオカルト好きで哲学的なセンスなどまったくなく,
インテリなんて嫌い,文学者も嫌いな男のオバチャンである。
・・・と言っただけではあまりに唐突であるようだが,こういう目で見ると彼の「名言」
の数々もそう言いたい気持ちはよーくわかるのである。以下それらについて思いつくまま
書いてみよう。
113BOCONON :2018/08/01(水)07:06:56 ID:tOD
そもそもこのスレに何度も書いたような,戦時中のヒトラー礼賛の文章をなかったことにして
全集にも収録せずしれっとしている,というのがいかにも女,いかにもオバチャンである。女
というのが割と平気で嘘をつく生き物だというのは誰でも思い当たるところがあろう。仕事で
ヘマやっても「私,それ全然やってません」と(きりっと,毅然とした態度で)ウソついたりする
女は珍しくもない。ぼくの場合も何度かあったな。…まあ,なめられてたのかも知れんが。
114BOCONON :2018/08/01(水)07:14:10 ID:tOD
>112 に書いた学者嫌いというのもいかにもオバはんであるな。オバはんに限らないかも
知れないが,日本人は学者や評論家,文章を書いているだけの人間なぞ内心バカにしてい
るのは,国会議員選挙に落ちた邱永漢が言う通りである。「TV出てる人でなきゃダメだな。
著述業者なんて日本人は信用してないし,尊敬の念も親しみも持ってない」だ。
115BOCONON :2018/08/01(水)07:19:26 ID:tOD
氏ほどの有名人でもテレビ芸者でもやらなきゃダメなのだもの,学者や評論家なんて問題外
である・・・と言っても理系の学者なら別だけど。政治家はともかく,一応尊敬はされる。
なぜなら役に立つからである。目に見えるからである。お世辞も大事だが,贈り物でも差し
上げなきゃダメだ。目に見えるものでなきゃ,夫婦ならせめて嘘でも「愛してる」ぐらい言わ
なきゃ女は信用などしてくれない事諸兄ご案内の通りである。
116BOCONON :2018/08/01(水)07:40:56 ID:tOD
だから学者嫌いと言っても,岡潔みたいな数学者などとなら肝胆相照らし合っちゃったりする
のである。
ま,僕も経済学なんてものは「TPPに限らず,関税は世界的になくす方向にしか行っていないし,
自国の産業が衰退して一時的に困ったりしてもそれは致し方ないことである。困ってしまう業種
の人たちへの手当は別に考えるべきだとしても,だ。これを機会にもっと将来性のある産業に乗
りかえる事を考えなければ国全体が衰亡してしまう」と云った肝腎なことだけ心得ていればOKだ
と思う。
117BOCONON :2018/08/01(水)07:47:54 ID:tOD
でもTVなんぞでは「農家の人やある種の製造業の人が困ってもそれは致し方ない」なんて事は
言わせてもらえないし,民主制の国では正しい事を言っていても嫌われたらおしまいだから,
上記のような正しい事を言っても何にもならない。(僕を含めて)日本は土人国であるから,田
中角栄のような人間でなければ大した事は出来ないのは確かである。
118BOCONON :2018/08/01(水)08:00:01 ID:tOD
小林が「日本国民は戦争に黙つて耐へた」とよくわからない事を感慨を込めて言うのも,「僕は
歴史の必然といふものをもつと恐ろしいものと考へてゐる」というのも,つまりは「お前ら偉
そうなインテリが何を言おうと,そしてそれが正しかろうと,日本国民には日本何の影響力も
持たないし,間違っていても何の責任も取らないんだから,つまりお前らも土人に過ぎない。
俺は偉そうな能書き垂れる土人なんて存在意義不明なものになるくらいなら,ただの土人とし
て平凡な日本国民に寄りそう道を選ぶね」と言っているのだ。
119BOCONON :2018/08/01(水)08:08:45 ID:tOD
僕としては,そういう「みんなと仲良くしなきゃやっていけないんだから,みんなやってるん
だから…」と言うような女的発想をするくらいなら,若いうちからパチンコ屋の店長でもやって
お金貯めて40代でリタイヤ,後はマレーシアあたりで一生遊んで暮らす法を選ぶけどな。 医療
の問題がなきゃ,だけど。小林も外国で外国人相手だと「英語でそんな難しいことは言えないから…」
などと何だか意気地がないしw
120BOCONON :2018/08/01(水)08:26:14 ID:tOD
あれ,何を言おうと思っていたんだったかな。
そうだ,以上は「小林秀雄がなぜロッキード事件騒動のさなかにあってぜ田中角栄の日経新聞
連載『私の履歴書』を絶賛したのか」その理由を書こうと思っていたのだった。僕はそんなも
のは読んじゃいないが,小林の気持ちはよくわかるのである。
121BOCONON :2018/08/01(水)08:29:35 ID:tOD
たぶん小林は「田中角栄は理想的な人の上に立つべき日本人である。失敗を怖れず,良くも悪しくも
理想を見失わず,アメリカをも恐れず,泥臭い事をするのも厭わないのだから。カッコばかりつけて
何もできず無能無責任なインテリやエリート連中ごときがたち打ち出来るような相手じゃねえぞ」と
言いたかったのである。僕としては「じゃあ小林,お前もやれや。"政治なんてものは虫が好かない"
とか言って泥臭い事はやりませんじゃ、お前も口舌の徒に過ぎんだろうがっ」と云ったところであるが。
122BOCONON :2018/08/02(木)21:45:12 ID:Kej
よく引用される割に「"歴史の必然" は恐ろしい」と小林が言う意味をたぶん誰も
わかっていないように思われるから,それについても付言しておこう。
太平洋戦争中最前線で戦ってかろうじて生きて戻って来た高学歴で賢い人たちに
誰かがインタビューした文章を読んだことがある。
問い「あなた方は負けるに決まっている戦争と分かってらしたようですが,それ
でどういう気持ちで戦っていたのですか?」
123BOCONON :2018/08/02(木)22:08:38 ID:Kej
答え「あの戦争は避けられない戦争だった。僕らが馬鹿げた戦争だと分かっていてもどうにも
ならない。日清日露と勝ったせいで日本人の大部分は言わば調子に乗っていたのだから。鬼畜米
英なんて馬鹿なこと言って,ね。だから "もう日本人はいっぺんこっぴどく負けなきゃ懲りる
見込みはないな" と思っていたし,むしろ僕らはそのための犠牲となるために,つまり負ける
ために一兵卒として戦っていたんだ」
124BOCONON :2018/08/02(木)22:17:00 ID:Kej
僕にはこの人の気持ちが良くわかる。「戦争に行ったこともない奴に何がわかる?」と言われ
ても僕にはそう言う資格があると答えよう。なぜなら僕は8年前にブログで「日本の原子力発
電は近い将来とんでもない大事故を起こすだろう」と予言していたのだから。そして実は今で
もそう思っている。旧日大本帝国軍部や国民と同様今の日本もおよそ原子力発電に関してはま
ともではないからである。
125BOCONON :2018/08/02(木)22:23:49 ID:Kej
原子力発電について基本知識があれば,原子力発電関係者に限らず政治家,国民,役人,原子力
発電関係各社・者も「こりゃちょっと信じられないほどのお粗末っぷりだなあ…」と思わない方が
おかしいのだ。まともな人間は原子力発電なんぞに関わりたがらず,ダメ人間ばかりが原子力発電
なんて超危険なものを動かしていたらどうなるかくらいわかりそうなもんだ,という話である。
126BOCONON :2018/08/02(木)22:29:58 ID:Kej
だから僕らは戦争から帰ってきた尊敬すべき大日本帝国陸軍の生き残りの人たち同様「上から
目線」でものを言う資格はあると考える。かの人たちと違うのは僕は「原子力発電が大事故を
起こしてもたぶん日本人は少しも目を覚ますまい」と思っていたことだ。で,実際その通りで
あった。やれやれまた事故を起こすのは間違いないとしても,迷惑だから僕が死んだ後にして
もらいたいもんだ。
127BOCONON :2018/08/03(金)21:59:50 ID:y3h
そんな事はとも角,僕や尊敬すべき元兵卒の人たちと違っているところが小林にはある。
それが問題なのだ。

①小林が日本が負けることを予期していたかどうか疑わしいこと。
何しろ戦争中ヒトラー礼賛の文章を書いていた御仁である。少なくとも無茶な戦争である
ことを分かっていたと考える根拠はない。澁澤龍彦のような当時学生だった人たちにさえ
当然のように分かっていた事すら考えたこともないただの馬鹿だとすれば,なんで歴史や
戦争について利いたような口を叩くのか。
128BOCONON :2018/08/03(金)22:08:03 ID:y3h
②日本人は「懲りる」べきだという当たり前の事を考えていない
なんで「僕は馬鹿だから反省などしない」などといい気になって見得を切っているのか?
そりゃつまり上記の通りで「馬鹿によりそって生きる人」だからである。何しろ晩年姓名
判断に凝った馬鹿な(そして多分あまり幸福でなかった)母親に「秀雄という名前は悪い名」
だと言われ「おふくろを喜ばすために改名したかったが」云々などと書くような人間である。
129BOCONON :2018/08/03(金)22:14:22 ID:y3h
すなわちこれは「馬鹿だっていいじゃないか,仕合せならば」と言っているに等しい。そう
いう「母親や親族その他が馬鹿でもなんでも大事にしてやらなきゃ。われは子なれば」「不平
を言っても始まらない。母親すら大事にすることが出来ないくせに利巧そうな事を言うような
人間が何を言っても僕は聴き耳を持たぬ」と云ったところである。
130BOCONON :2018/08/03(金)22:20:42 ID:y3h
そうだとすれば文学者 or 文学愛好家なんてやくざな人種にはこれは耳に痛い言われ方だろう。
だから成程これは一理はあるには違いない。
だが二理はない。なぜならこれは一つの思想的立場とか考え方とかいうより単なる思考の放棄だ
からである。或いは単なる開き直りに過ぎない。
131BOCONON :2018/08/03(金)22:27:14 ID:y3h
リチャード・ローティは「いろいろ問題はあっても,基本的にアメリカは良い国であり誇りの
持てる国だと思わなような人間にどうしてアメリカを良い国にして行くことが出来ようか」と述
べているよしであるが,これは小林と似ているようで似ていない。ローティは「馬鹿でもいいじゃ
ないか」なんて事を言うはずがない。だってそれじゃアメリカを良くするもへったくれもないから。
132BOCONON :2018/08/04(土)08:00:23 ID:QVl
ここで小林のかの「僕は馬鹿だから反省などしない」という放言について,彼が少し後に
書いた反省の弁(?)を引いておこう。

「當時、私は或る座談會で、悧巧な奴はたんと反省するがよい。私は馬鹿だから反省なぞ
しないと放言し、人々の嘲笑と非難を買った。私は、自分の名状し難い心情を語る言葉に
窮しただけで、放言なぞする積りはなかったのである。今日になっても同じ事だ。私の心
は依然として亂れてゐる。これは私の氣質から來るのでどうも仕方がないと思ってゐる」
133BOCONON :2018/08/04(土)08:01:23 ID:QVl
「私は馬鹿だから反省しない、などといふ反語は少しも使ひ度くはない。併し、私達が
經驗した大悲劇は、日本國民の非近代性に關する雄辯な反省などで片付けられるもので
はない、といふ考へを變へる事が出來ない。事件は過ぎ去ったが、事件の遺した傷は、
雄辯によって治癒する様なものではない。傷が疼くのを知ってゐるのは當人だけだ。」
134BOCONON :2018/08/04(土)08:15:28 ID:QVl
「つい言ってしまたのです」「反省などしないとはもう言いません」と言いながら「雄弁な
反省などでは片づけられないことですし…」だと言うのだから一反省する気があるのやらない
のやら,あるいは一体何をしたいのやら判然としないな。だいいち誰が小林に「雄弁な反省」な
んてものをしろ,なんて言ったんだ?
135BOCONON :2018/08/04(土)08:17:27 ID:QVl
これは要するに要領を得ない事ばかりグズグズ言い続け,ぐだぐだ先延ばしにして誤魔化そう
としているに過ぎない。「そんなつもりはない」と言ったとて結果としてそれしか出来ていない
のだから同じ事である。こんな男の放言をカッコいいと思っているオツムの弱い子が世の中沢
山いっるのだから困ったものだ。
136BOCONON :2018/08/04(土)08:26:06 ID:QVl
僕が言いたいのは小林は少しは懲りたら良かろうという事だけである。当然ではないか?
「こんな事を何度も繰り返していたらしまいに日本が滅びかねない」というような問題だ
もの。
> 私達が經驗した大悲劇
「大悲劇」なんて大仰かつ芝居がかった言い方でゴマ化してはいけない。あれはまったくの
「愚行」である。
137BOCONON :2018/08/04(土)08:45:46 ID:QVl
> 日本國民の非近代性に關する雄辯な反省などで片付けられるものではない

左翼はそう言っているのかも知れないが,問題は「日本国民の非近代性」なんぞにあるのでは
ない。「春秋に義戦なし」で,何の得にもならない馬鹿げた戦争をして国家存亡の危機に陥った
のだもの「これに懲りて日本を二度とこんな愚行に走る事のないようにせねば」となぜ考えない
のかという話に過ぎない。
「インテリさんに非難されても日本人は皆傷ついているんだから,私だって悩んでるんだから」
とか,ぐずぐず言ってんじゃないよこの馬鹿野郎。
138BOCONON :2018/08/04(土)09:01:18 ID:QVl
> 事件は過ぎ去ったが、事件の遺した傷は雄辯によって治癒する様なものではない

何だ「事件」って他人事みたいに。「雄弁」の話なぞ誰もしていない。これは日本人が自らの
愚行によって招いた災厄である。「俺はインテリ左翼とか,利巧そうな事を言いたがるイン
テリなんざ虫が好かんね」と言うのなら,せめて先述の最前線で戦った人たちには敬意を表
すべきである。小林は戦争中は中国へ渡って上海蟹食う程度しかしてない役立たずだったの
だから。
139BOCONON :2018/08/04(土)09:17:35 ID:QVl
いっそ小林は「俺は(自分の母親をはじめとする)愚かな日本人が好きだ。そういう人たち
の中でなくては生きられない」と言えば良かったのだ。
「日本人なんてそんなものだもの,戦争は避けられないことだったし,これからもとんでも
ない愚行を重ねて行くだろう。その結果日本が衰亡/滅亡してもそれは仕方のないことだ」と。
140BOCONON :2018/08/04(土)09:32:10 ID:QVl
あるいは「戦争中のヒトラー礼賛の文章が問題視されて文壇追放されてもかまうものか」
「俺は林房雄君の『大東亜戦争肯定論』は正しいと考える」などと言うならそれは一応筋
が通ってはいるのだ。実際そう言いたいのだろうが,それではあんまりヒド過ぎるので
上記のような中途半端な "反省の弁" になったのだろう。
まことに歴史の必然が小林秀雄の言うようなものであるなら本当に「恐ろしいもの」である。
「なるようにしかなりません」だもの,冗談じゃねえよ。
141BOCONON :2018/08/05(日)17:02:51 ID:w16
と云った次第で,結局小林は戦争についても「無常といふ事」同様「子供の死を悲しむ
母親と云った生きた人間のかけがえのなさも考えず,歴史をのびた飴なんぞのように
とらえて "歴史の必然" なんてまるっきり他人事のように言っているような奴は人間
じゃねえ! お前らはインテリなら運命なんてものはどうにでもなると思っているのか?
ならやってみせろいっ」と言っているのであった。
それは半分正しい。でもそれだけじゃそこらの知性などない婆さんと同じである。だから
僕は小林は男のオバチャンであると言うのだ。
142BOCONON :2018/08/05(日)17:21:36 ID:w16
次,何を取り上げても結論は同じであるが,思い出した小林の迷文句はこれ。

「美しい "花" がある。"花" の美しさという様なものはない。彼の "花" の観念の曖昧さに
ついて頭を悩ます現代の美学者の方が、化かされているに過ぎない」

これも要するに馬鹿な女が「タモリさんは屁理屈言うから嫌い」「理屈っぽい男はめんどくさい
からイヤ」と言っているのと大した違いはない。
143BOCONON :2018/08/05(日)18:03:12 ID:w16
勿論僕は美学なんてものに詳しくはない。だがすべての哲学者は芸術論において躓く」という
誰かの言葉は本当だとしても,美学者のやっている事がくだらないとは思わない。真の哲学者
とは誰も問題などないと思っているところに問題を見つけてしまうものだから。
で,小林よ,お前はどうなんだ? どうせ美学の本などろくに読んでやすまい。「いやちゃんと
読んだ」と言うなら誰の何を読んだと言うのだ?
144BOCONON :2018/08/05(日)18:11:34 ID:w16
「花」なら誰でも見ればわかるが,小林はここで世阿弥の芸術について語っているのを
忘れてはいけない。なんで小林が能の通のような口を利いているのだ? 能の修行はお
ろか謡を習ったこともありゃすまい。能を見たことはあると言っても,観ながら「あの
能役者は麻雀が上手そうな顔をしている」などと下らん事を考えている始末だ。
145BOCONON :2018/08/05(日)18:18:26 ID:w16
つまり薪能(タキギノウと読む)を1回観たことがあるだけの僕のようなシロウトと何ら
変りはないのだ。それで何で世阿弥の意図しているところの「花」観念をよーく理解できて
いるのだ,お前は? 「俺を誰だと心得る!」とでも言うか?
146BOCONON :2018/08/05(日)18:25:13 ID:w16
「解釈を拒絶して動じないものだけが美しい」などと(自身は風貌・服装からして少しも美しい
ところのない)小林はキッパリ言い切っている。だがそんな態度をカッコいいと思うのは頭の
悪い女か中途半端なインテリだけである。「花の美しさというもの」があるかないかは僕なら
自分で決める。「単に思考放棄してるだけのくせに何を格好つけてんだこの馬鹿」である。
147BOCONON :2018/08/06(月)07:58:07 ID:YL8
長い事僕はベートーヴェンが苦手だった。『第九』と『田園』以外は「なんか押しつけ
がましくて仰々しくて嫌だなー」と思っていたのだ。それが先日ふと「現代オーケストラ
だからそうきこうえるんじゃないか? もともと『運命』だって音楽の地位の高くなかった
当時ならもっと聴衆に聴きやすいように演奏していたに違いない。ならばこれは古楽演奏
経験者でないと本当の響きは出せまい」と思った。
148BOCONON :2018/08/06(月)08:08:51 ID:YL8
そこでアーノンクール+ヨーロッパ室内管弦楽団のCD『運命』を買ってきて聴いてみたら
これが当たりで「ああやっとベートーヴェンの意図するところがわかった」と思えたのだった。
しかしわかったから好きになったかと言えばそれはまた別の話で,結局「確かに堂々として
立派な音楽だけど聴いていて面白くも楽しくもないな。こういうのは困るなあ。宮中で戴冠
式かなんか儀式のBGMとして鳴っているんならいいだろうけどさ」と思ったのだった。
149BOCONON :2018/08/07(火)15:10:13 ID:qkW
つまり「なんでも堂々として立派ならいいってもんじゃない,音楽ってそういうもんじゃ
ないだろう」という話である ...

何の話をしているかと言えば,僕は小林には似たような感想を持たざるを得ない,という
ことだ。「なんでも "卑しいものはきっぱりと拒絶する" って態度で堂々としてりゃい
いいというもんじゃあるまいに」と。
150BOCONON :2018/08/07(火)15:17:24 ID:qkW
いや,ベートーヴェンはそれでも言わば言行一致あるいは首尾一貫しているから良いの
である。普段から傲岸不遜なところが多分にあったし,案外モテる男でもあったのだから。
しかし僕は小林が文章どおりの人間であるとは少しも思わない。小林は見かけだけである。
モテるとか云う話なら池田晶子に「惚れぬいてま~す」と言われたら小林は喜ぶかも知れ
ない。
151BOCONON :2018/08/07(火)15:27:22 ID:qkW
だが実際に小林が苦しい恋を実体験した女と言えば長谷川泰子程度しかいない。で,鹿島茂
も言っているが,そんな経験は一人の女と1回だけのことだし「自分は女に鍛えられた」など
と自慢げに言うほど大したもんではない。鹿島の本に詳しく書いてあるが,小林と長谷川の
関係というのは,愛だ恋だと言うよりは明らかに「共依存」と言うべきである。そうでもなく
てあんな半基地外な女と好きで一緒に暮らしたというのなら小林自身もいい加減頭がおかし
いと言うべきである。
152BOCONON :2018/08/07(火)15:35:51 ID:qkW
それを小林は「どうだ,お前ら文学青年なんて軟弱者どもなんかと違って俺は女と一緒に
地獄を見てきたのだぞ」と言わぬばかりなのだからバカバカしい事この上なしである。あ
まつさえ後年小林は自分で長谷川のことを「狂人」呼ばわりしているのだから酷い話もあっ
たもんだ。
女がらみでなくとも,小林は自慢するほど苦労人でもなければ艱難に「玉に」されたと言え
るほどのことは別に何もない。あるなら誰か教えてもらいたいもんだ。
153BOCONON :2018/08/08(水)19:40:14 ID:Z3p
そう言や小林は石原慎太郎に似ているな。「威勢がいいように見せかけているだけの
"言うだけ番長" 」であるところが。石原は自分に反撃してくる心配のない,例えば
ウェイトレスなどに対しては何事かと思うほど態度がデカいので有名であるが,嫌っ
ていた田中角栄でも,「"自民党を内側からぶっつぶす" とか薄っぺらい事を言うもん
じゃありません」と窘めた三島由紀夫でも,真っ向から批判反論などした事は一度も
ない。
154BOCONON :2018/08/08(水)19:45:15 ID:Z3p
小林も切れ味鋭いようでいて,鷗外漱石のような批判したら非難されそうな相手だと最初
から批評の対象にしないのだからまことに世渡り上手な奴だw せいぜいが正宗白鳥相手に
くだらん論争した程度である。僕としては「なんでお前ら如きがトルストイの胸中を勝手に
忖度してものを言ってやがんだw」としか思わない。
155BOCONON :2018/08/08(水)19:54:35 ID:Z3p
その正宗とはその後しかし案外気が合ったらしい。後年対談したのを読むとうやら小林は酒を
飲みつつ話していたようで,呑み助がよく言うような「悪口のようなお世辞」を連発したあげ
く,酔っ払って「正宗さんの奥さんはいい奥さんだなあ!」などと言い出す始末である。困った
奴だなw 正宗もあきれ気味で「何言っとるか。つまらない」と苦笑しおったな。まあしょせん
はお坊ちゃま育ちな人間である。
156BOCONON :2018/08/09(木)12:03:45 ID:9IC
一方寿司屋などでは酔って後輩文学者をねちねちいびって泣かせたり,なんてことばかりしてゐ
やがるんだから困ったもんだw 石原慎太郎などは本当は気が小さいから,見ていられなくて小林
に苦言を呈したか,自慢げに言って言っていたな。「あんた,切りもなくねちねち気持ちわりいん
だよ! 酒が不味くなるからやめろ」くらい言ったのなら石原も見直してやっても良いのに。
157BOCONON :2018/08/09(木)19:18:45 ID:9IC
思い出すのが面倒なのでネットの「小林秀雄名言集」と云ったページを見ると,案外
僕の知らないものが多いな。それにどうも何を言ってるのやらわからない(引用してる
奴もたぶんろくにわかっちゃいない)ようなものが多くて閉口だ。その上分かるものは
別段大した事は言っていないのだから馬鹿々々しい。
158BOCONON :2018/08/09(木)19:27:38 ID:9IC
たとえば ...

  自己嫌悪とは自分への一種の甘え方だ。最も逆説的な自己陶酔の形式だ。

まあ自己嫌悪なんてものは自分に対する誤魔化しであるのはその通りである。自嘲癖なんて
ものも同様だ。だがそんな事は(自己嫌悪に陥った事のある)人間なら誰でもわかる事である。
人間が本気で自己嫌悪したらそりゃ自殺するしかなくなる。当たり前で,小林のような芝居が
かった言い方をする必要などない話である。ガキじゃあるまいし。
159BOCONON :2018/08/10(金)19:33:41 ID:qAr
ここで「小林秀雄の人物評」という何かの本に書いてあったネタを思い出したのでそれに
ついて書く。どういうものかと言えば――
「小林秀雄の人物評は2パターンしかない。一つは "あいつは気違ひだ" もう一つは "あ
いつは正気だ"。もう一つ "お前は馬鹿だ" というのもあるという説もある」というもの。
160BOCONON :2018/08/10(金)19:39:46 ID:qAr
小林は "キチガイ" というのがよほど嫌いなようで,その辺もオバチャン臭いと僕が思う
所以である。女というものは風邪など引いた男には要らぬお節介,忠告などは喜んでする。
だが精神分裂病などになると,大方は途端に気持ち悪がって逃げ腰になるのが常である。
精神分裂病/統合失調症など「1,000人に一人」と云った珍しくもない病気であるから交通
事故より気をつけなければならないようなものなに全く他人事だと思っているのだ。
161BOCONON :2018/08/10(金)19:45:15 ID:qAr
西原理恵子の本その他でアルコール依存症の理解は少しは進んだようでもある。鬱も蔓延
しているからあまりにいい加減な口を出す人間も少なくなった気もする。だが多くは「変な
人」「気持ち悪い人」扱いで,小林同様それが病気であることすら理解しようともしない。
だから事実上これも小林同様事実上「悪人」扱いである。なんで小林は自分が理解できない
からって赤の他人を悪人扱いなどしてよいと思っているのか?
162BOCONON :2018/08/10(金)19:46:25 ID:qAr
「だが」以下は統合失調症の話であります。書き漏らした。
163BOCONON :2018/08/11(土)19:35:48 ID:iX2
それは統合失調症の患者なんてものは,あまり善人そうには見えない。精神が壊れつつある
のを自分とはそうと思わず,周りが変だとひとのせいにしてしまうからである。アルコール
依存症の患者も普通自分から「おれはアル中かも知れない」と認め,病院に自分から行った
りはしないものだ。人間なんてものはそういう意味で哀しいもんである。
164BOCONON :2018/08/11(土)19:41:16 ID:iX2
池田晶子は「人間なんてそんなもの」などと言ってしまうような態度の人間が大嫌いだ
そうだが,事実だからそれは致し方ない事である。それでは世の中ほとんどの人間を
嫌うのでなければ筋が通るまい。…尤も彼女は「子供を作るか否か,ひとはもっと考えて
するべきだ」とも言っているから筋は通っていると言えなくもないが。
165BOCONON :2018/08/11(土)19:47:25 ID:iX2
統合失調症の患者の妄想に戻ると,辻褄を合わせるにはちょうど良いらしく,電波がらみの
ものが多い。初期には「この部屋には盗聴器がしかけられているんじゃないか?(誰か自分の
弱みを握ろうとしているんじゃないか?)」と云ったもの。ひどくなると「ある世界的なスパイ
組織がスマホに細工して私を監視している。私にはわかるんだ」などと言い出す。ASKAもそん
な事を言っていたが,覚醒剤の禁断症状による妄想は統失そっくりなのである。
166BOCONON :2018/08/11(土)19:54:14 ID:iX2
そんな次第で統失の患者は常に被害妄想にかられているので(常にではないが)あまり会話が
成立しなくなったり,精神科医も相対するといやな感じの気まずさを感じたりするのである。

だが,だからって統失の患者を悪人呼ばわりしていいという話には当然なりはせぬのだ。それ
をしも悪人と言うのなら珍しくもない病気だもの,小林だって統失になる可能性はあるわけだし,
親類縁者に探せばそんなものの一人や二人は見つかるに決まっているのだ。
167BOCONON :2018/08/11(土)20:03:24 ID:iX2
そして統失になったとして「お前は知人や家族親戚の者に向かって "お前は悪人" などと言
えるのか?」という話である。小林自身も彼ならいやな感じのする人間になったりしない筈だ
など考る理由はない。小林は寿司屋で人をいびって泣かせていい気になっている人間だもの,
尚更である。
168BOCONON :2018/08/11(土)20:09:06 ID:iX2
いや,統失なんぞになる必要もないな。日頃人格者で通っている人間でも1か月もひどく
睡眠不足でいればもう完全にまともではなくなる。無闇とふてくされた態度をしたり,い
きなり激怒して怒鳴ったり,人間は簡単に狂人になることができるのだ。これも小林だけ
はそうはなるまいと考える理由などない。
169BOCONON :2018/08/11(土)20:17:12 ID:iX2
従って小林自身もいつ "悪人" になるか知れたものではなかったわけで,実際には(僕と
同じく)そうならなかったとしても,それは運が良かったに過ぎぬのだ。だから小林は故
なく人を差別しているのだ。「知らなかったから…」では済まされない。それでは自分の家族
が発症しても何の手も打つことが出来まい。だから僕は小林は結局その辺のただのオバチャン
と程度が同じであると言うのである。こんな馬鹿をつけ上がらせてはならぬ。
170BOCONON :2018/08/15(水)16:01:40 ID:MVb
小林は "不平家" というのもひどく嫌いであるらしい。

 ・善良な不平家といふのが一番嫌ひだ。一番救われない感じを常に受ける。

 ・不平家とは自分自身と決して折合わぬ人種を言うのである。
  不平家は折合わぬのはいつも他人であり環境であると信じ込んでいるが。
171BOCONON :2018/08/15(水)16:06:18 ID:MVb
言ってる事が間違いだと言うのでもないが,別に関心するような指摘でもない。小林なんぞに
言われなくても,サラリーマンでもなんでも社会人を何年かやっていればいくらでも出くわす。
小さいことで年中不平を鳴らしている奴やつまらんことで人に小言ばっかり言ってる男等々。
「あれは悪い人間じゃないんだけど」だから余計始末に悪い,と云ったような人間である。
172BOCONON :2018/08/15(水)16:12:20 ID:MVb
そういう場合にどうするかと言うと,僕は仕事が嫌いで遊ぶのが好きだからおおよそ別に
何もしなかった。どこでも「一生この会社に人生捧げて生きて行くのだ」とか「何とかして偉
くなりたい」なんて気持ちもなかったし。
しかし案外獰猛なところもあるので,あんまり腹に据えかねると吾ながら呆れるような大声を
出したりもしたな。「お前なあ,そんな事ばかり言ってると誰にも相手にされなくなるぞっ!」
などと。
173BOCONON :2018/08/15(水)16:19:34 ID:MVb
なぜ小林はそうしないのか? なぜ繰り返し誰に言ってるんだかわからない愚痴めいた文章を
書いているのか? 無論陰口しか言えない男のオバチャンだからである。大声出して人を一喝
した事があるならいつどこでやったのか言ってみせるがいい。江藤淳ならともかく,僕は志ん
生みたいなふにゃふにゃ口調で話す小林にそんな事が出来るなどとは信じぬ。
174BOCONON :2018/08/15(水)16:29:18 ID:MVb
小林の文章のどこに彼が現実に於いてそんな毅然とした態度が出来ると信じる理由があろう?
菊池寛が売った絵の代金を払ってくれないので仕方なしに文春ビルの食堂で「先日は絵を有難う
御座いました!」などと言うのが関の山だ。江藤淳に三島の死の意義について一言で全否定され
てもぶつくさ言ってるだけでお終いである。
175BOCONON :2018/08/15(水)16:33:03 ID:MVb
本当にインテリしか相手に出来ないくせにインテリ,文学者嫌いなのだから何をしたい
のやらわからない。田中角栄のような傑物や昭和天皇が好きならそういう人間とばかり
つき合ったら良かろうに(向こうから「それは断る」と言われるだろうが)。
かくて僕は言わねばならぬ「"善良な不平家" とは小林よ,お前のことだろうよ」。自己
紹介乙である。
176BOCONON :2018/08/17(金)21:14:26 ID:iTQ
『NHKスペシャル』で戦災で孤児~浮浪児になった経験のある人たちが舐めた辛酸の話を聞き
それをドラマで再現していた。僕は子供が飢え死にしたり虐待死したり性犯罪者に殺されたり
なんて話はどうにも辛くて聞いていられない。この時期小林は「日本人は戦争に黙って耐えた」な
どと寝言を言っていたのだから許しがたい。まだ何も終わっちゃいなかったんだろうが,この
土人どもがっ!
177BOCONON :2018/08/17(金)21:57:51 ID:iTQ
青山二郎はある時小林秀雄を「おめえのやっていることは、お魚を釣ることじゃねえ。釣る
手附を見せているだけだ」と極めをつけてことがある,というのは有名な話である。小林
は泣き出したそうであるが,この話もどうもよく話題になる割にはおよそ理解されている
とは思えない。青山の言がどういう意味で,なぜそれが小林を泣かせるほど痛烈な一撃で
あり得たのか,ちゃんと納得できる説明している人を僕は知らない。
178BOCONON :2018/08/18(土)20:11:25 ID:Knr
まあどういう意味って,思うに青山の言った通りの意味であるにすぎない。簡単に言って
しまえば「何も釣れてはいない=大したことは何も言っていない」ということである。別段
大した結論もなし。小林の文章読めば芸術や思想が(哲学ではない,小林には哲学的なと
ころは何もない)より良く理解できる,なんてこともなし,ということだ。
179BOCONON :2018/08/18(土)20:19:50 ID:Knr
それは以前からここで縷々書いてきたことでもある。たとえば『無常といふ事』に一体何の
感心するようなところがあるのか? 「人の人生は1回きりでかけがえのないものだ」=「マルク
ス主義かぶれが "歴史の必然" がどうの,プロレタリアの天国が遠からず来るの言ったって
その時には俺らはもう死んでるんじゃそんな空念仏なんかに人生捧げられるかい」と云うだけ
のことだ。そんな事は誰にでも言えることである。
180BOCONON :2018/08/18(土)20:29:00 ID:Knr
僕からすれば『一言芳談抄』なんて誰も読まないような本のことなど知ったことではない。
「とてもかくても候」などと,本人以外には(神にも仏にも)意味不明な変なうたを「なうなう
とうた」ふような女なんてものは普通に考えてただのキチ〇イである。小林は一体何を感心
しているのか。小林も「後世をたすけ」てもらいたがる仏教徒であるなら話は別だが。
つまりは小林は無内容な話をこの本や『徒然草』など持ち出して尤もらしく粉飾しているだけ
の話である。
181BOCONON :2018/08/21(火)23:03:19 ID:Xr5
その次は「あの時は、実に巧みに思い出していたのではなかったか。何を。鎌倉時代をか。
そうかも知れぬ。そんな気もする」などと無意味な美文を書き連ねている。なんでオマエが
鎌倉時代なんて知ってるつもりなんだ? 「ある満ち足りた時間があった事」を思い出していい
気分になるのは「良かったな」であるが,どうせまた蕎麦屋で昼酒でも飲んだに違いない。
182BOCONON :2018/08/21(火)23:12:40 ID:Xr5
「晩年の鷗外が考証家に堕したという様な説は取るに足らぬ。あの膨大な考証を始めるに
至って、彼は恐らくやっと歴史の魂に推参したのである」。そうかもね。歴史好きな人間
というのはそういうものだ。そういうもの,というのは完全に客観的な歴史記述なんて
ものはあり得ないことを知りつつ,それでも真実に近づきたいと思うものだ,という意
味である。そこが単なる鬱陶しい蘊蓄爺と違うところだ。

だが,そんな事は当たり前でわざわざ言うほどのこっちゃないね。
183BOCONON :2018/08/22(水)22:27:49 ID:c42
次に持ち出すのは本居宣長だ。これも誰もこれも誰も読まないような本しか書いていない
三流の学者・歌人、"乞食伝兵衛" に過ぎぬ。無意味な学位取りたがる大学院生御用達の文人
である。その上『古事記伝』を持ち出した後,唐突に「解釈を拒絶して動じないものだけが美し
い」などと言い出す。一体どうしたらそんな結論になるのやら何も説明していない。
184BOCONON :2018/08/22(水)22:31:07 ID:c42
だがその意味を知りたくて宣長なぞ読む唐変木がどこにいると言うのだ? 小林秀雄崇拝者
だってそんなものは読んでいないに決まっているのだ。
よってこんなものは事実上単なるはったりにしかならなりゃしないのである。そうじゃない
と言うなら一体小林がここで何を言いたいのか説明してみせるがいい。
185BOCONON :2018/08/22(水)22:36:58 ID:c42
そもそも「解釈を拒絶して動じ」ようが動じまいがそんなことがどうしたと言うのだ?
ニュルンベルグ裁判ではナチスの高官たちは「自分たちに罪があると認めるか」と聞かれ
て,全員椅子を蹴って「無罪!」と叫んだそうだが,彼らは美しいのか?
正直に「美しい」って言えよ。だから戦時中ヒトラー礼賛の文章を書いたんだろうが。
自分を棚に上げて文弱の徒を脅しつけるのもいい加減にしたがいい。
186BOCONON :2018/08/24(金)22:30:42 ID:YEU
次は川端康成だ。「又,ある日,ある考えが突然浮かび,偶々傍らにいた川端康成さんに
こんな風に喋ったのを思い出す」。何を思ってどう川端に言ったのやらこれではまったく
不明である。いづれ大した意味もない事を持って回った言い方で言ったのだろう。或いは
説明しなきゃわからぬ事を結論だけ言ったとか。
187BOCONON :2018/08/24(金)22:40:13 ID:YEU
まあいずれ川端も小林が何を言っているのかわからずただ困惑したのに違いあるまい。
だから「彼笑って答えなかった」のじゃなくて,答えようがないから笑って適当なことを
言ってごまかしたに過ぎぬ。
それにしても「人間は死ぬとしっかりはっきりとしてくる。まさに人間の形をしているよ」
とは一体何のことだ? 小林も孔子に乗っかって「人間は見えた通りのものです」言ってた
じゃないか。
188BOCONON :2018/08/25(土)21:18:48 ID:yHJ
あ,そうか。「解釈を拒絶して動じないもの」って,必ずしも "者" というわけでもない
わけね。まあいずれ宣長や『古事記伝』や『古事記』そのもの,あるいはその他歴史上の
何からどうやってそんな感想引き出したのやらまったく不明である。具体性が何もない事
を言ってもそれは何を言ったことにもならない。「これがわからぬ奴は低能児だ」と言われ
たってかまうものか。「低能児で悪かったな。こっちは自分を頭良さげに見せるために生き
てるんじゃねえんだよ,この馬鹿野郎」。
189BOCONON :2018/08/28(火)16:40:15 ID:ld7
「思い出となれば、みんな美しく見えるとよく言うが、その意味をみんなが間違えている。
僕らが過去を飾りがちなのではない。過去の方で僕らに余計な思いをさせないだけなので
ある」。いーや,違うね。昔のことを美化しがちなのは人間の本性である。「初恋の人には
会わない方が良い」というのとは違うが,本当につらかったことは思い出せない事,なんべ
ん二日酔いになっても懲りない酒飲みの如く,だ。
190BOCONON :2018/08/28(火)16:54:09 ID:ld7
それとも時間がたてば自分の過去も客観視できるようになると言いたいのか? それなら
必ずしも間違っていない,と言うよりそんな事は当たり前でわざわざ言うほどのこっちゃ
ないね。客観視できるようになってもそれは部分的だし,だから昔のことをどう思おうと
それでもそれが正しいという保証なぞない。
191BOCONON :2018/08/28(火)16:59:24 ID:ld7
あるいは「後からなら利巧そうなことはいくらでも言える。人間の,国の運命というのは
恐ろしいものだ」と言うか。それならせめて自分たちのこれからについて少しは有益なこと
を言ってみせるがいい。そうでなければそれはただの行き当たりばったりである。実際『本
居宣長』なんてずるずるべったりな現状肯定の本に過ぎないしな。「僕は馬鹿だから反省など
しない」じゃねえよ。およそ人間は叱ってくれる人がいなくなったら後は堕ちる一方なのだ
から「俺はこのままでいいのか?」って少しは反省しろ,この間抜け。
192BOCONON :2018/08/31(金)19:31:01 ID:7F0
次が例の「過去から未来に向かって飴の様に延びた時間という青ざめた思想(僕にはそれは
現代に於ける最大の妄想と思われるが)」である。だが「飴のように延びた」などとヘンな喩え
で貶してみたところで,どこの国だって時間は過去から未来に延びるものに決まっている以上,
歴史だってそのように見えてもそれは当然なことである。
193BOCONON :2018/08/31(金)19:36:19 ID:7F0
そうでなければ歴史なんて不可能に決まっているではないか?
最近読んだ本によれば,古代のユダヤ人の言葉には過去形というのがないらしく,過去の
ことも現在のことも同じように感じ述べてあるらしい。あるいはよく言う様にインドには
歴史がないし,中国史というのも同じ事の繰り返しみた様なものである。まさか小林は別
にそんな特殊な時間感覚を持っているわけでもあるまい。
194BOCONON :2018/08/31(金)19:42:49 ID:7F0
まったく「俺はマルクス主義の歴史観,"歴史の必然" なんてものは虫が好かない」と言えば
済んだものを,粉飾だらけの駄弁で尤もらしくみせようとするから意味不明になってしまうの
である。
だが,それならマルクス主義というのはキリスト教の焼き直しに過ぎないのだから,小林は同
様にキリスト教の歴史観も批判せねばなるまい。
195BOCONON :2018/08/31(金)20:38:08 ID:7F0
人間がつかの間幸せを手に入れたとしても
神々の意思一つですぐに地に落ちる。
はかなき人間たちよ、お前たちは何者か?
人間の生など影が見る一瞬の夢だ。

               ――ピンダロス『ピュティア祝勝歌』第8
196BOCONON :2018/08/31(金)20:53:21 ID:7F0
われは酒店に一人の翁を見た。
先客の噂をたずねたら彼は言った――
「酒を飲め,みんな行ったきりで
  一人として帰っては来なかった」。

新春 雲はチューリップの面に涙,
さあ,早く杯に酒をついで飲まぬか。
いま君の目を楽します青草が
明日は君の亡骸からも生えるさ。

              ――オマル・ハイヤーム『ルバイヤット』

無常とはこういうことを言うのである。
197BOCONON :2018/09/01(土)10:45:35 ID:RRK
おお季節よ,おお城よ!
誰か心に傷のなき?
198BOCONON :2018/09/01(土)10:57:57 ID:RRK
「現代人には、鎌倉時代の何処かのなま女房ほどにも、無常という事がわかっていない。
常なるものを見失ったからである」だと? 大した結論もないからって,無意味なことを
持って回って飾った言い方で,しかも上から目線で言うんじゃない。無常なんてことが
分かってる俺は偉いと思うのか?
199BOCONON :2018/09/01(土)11:00:39 ID:RRK
そう思うのは勝手であるが,それならキリスト教の信者(キリスト者なんて
スカした言い方は謝絶致す)に言えばいいじゃないか。お前の妹の田河水泡
の嫁は信者だし「な~にが最後の審判=革命じゃ,な~にが黄金時代=プロ
レタリア独裁じゃ? お前らは無常という事がわかっちゃいねえ」とな。
200BOCONON :2018/09/03(月)19:33:27 ID:EHU
『モオツアルト』を読み返してみたら,これまた思った通り大したことは何も言っていない。
「モーツァルトは天才中の天才だ! いや,天才という言葉では足りない。もはや神がかって
いる。彼の音楽を聴いていると "天使のようだ…" とでも言うしかなくなる」と云ったような
もので,そんなことはモーツァルトが好きな人間なら誰でも言えることである。何も教えられ
ることはない。
201BOCONON :2018/09/03(月)19:41:25 ID:EHU
モーツァルトでなくとも小林の文章など読んでもそれで芸術の理解が深くなるなんてことは
ない。既に評価の定まった作品を,上記のような他人の褌を借りるようなやり方で持ち上げ
たり,持って回って無意味に飾った言い方で賛美するだけだから。そして例えば「漱石の小説
など鼻持ちならない挫折エリートのつまらぬ自意識の産物に過ぎぬ」と云ったような正直な事
は言わないから。
202BOCONON :2018/09/03(月)19:47:10 ID:EHU
ちなみに「天使のようだ」というのはナチスの将校たちの言である。どういう訳かは知らないが
ユダヤ人にはヴァイオリンの上手い人が多いので,ユダヤ人収容所でナチスの連中は楽器の出来る
囚人を集めてモーツァルトなど演奏させ,聴き入って「天使のようだ」と言いつつ涙を流したそうな。
「疾走する悲しみ」なんて気障な言い方も似たようなもので,胸糞悪いことである。
203BOCONON :2018/09/04(火)14:50:20 ID:4h1
『近代絵画』もピカソの章の出来が良くないのはいつもの手が使えないせいである。
権威ある人の言を借りることも,持って回った言い方で無内容な話を粉飾するという
手も使えないからである。と言って「あんなものは嫌いじゃ,大したもんじゃない」と
正直に言うとバカにされる惧れありだから「わたしは最新式の絵も好きである」などと
若ぶって細いジーパン穿いてるジジイのような事しか言えないのである。
204BOCONON :2018/09/04(火)14:55:12 ID:4h1
「ピカソが天才だなどと思う奴は岡本太郎と同じくらいバカだ。な~にがキュビスムだよ。
いろんな視点から見えたものを一枚の絵に描き込んだから何だってんだよ,え? アフリカ
絵画の影響? 縄文土器の影響? そんなものは元ネタの方が面白いじゃないかよ。"座ること
を拒否する椅子" ってなんだよ,子供がふざけてんじゃねえんだからよぉ」とでも言うんだっ
たら僕も見直してやっても良かったのに。
205BOCONON :2018/09/07(金)22:45:12 ID:vVS
話のついでに『モオツアルト』について少しく詳しく見てみよう。
と言っても,例によって最初っから他人の褌で相撲を取ろうとするのだからうんざりする。
エッケルマンが書いていたたゲーテのモーツァルト観,つまりはモーツァルトの音楽という
のは「悪魔が人間どもをからかうために発明した音楽だというのである」。で,これまた例
によってそれは一体どういう意味かはちっとも説明されない。
206BOCONON :2018/09/08(土)08:37:38 ID:jOb
たぶん小林は自分でもあまりよくわからないで書いているのだろう。「悪魔が…」などと
言ったところで,キリスト教を信じていない者にはホラー映画のネタ以上のものには感
じようもないからである。だから小林は「ここでモーツァルトの音楽を聞く毎に,悪魔の
罠を感じて心乱れた異様な老人を想像してみるのは悪くあるまい」などとすっ呆けたこと
を書く。
207BOCONON :2018/09/08(土)08:48:13 ID:jOb
「『ファウスト』の第二部を苦吟していたこの八十歳の大意識家が、どんな悩みを人知れず
抱いていたか知れたものではあるまい」だとさ。あのー,つまりそれは小林先生にもゲーテ
が本当のところ何を考えていたのかはわからない,ということですよね? それならなぜ引用
してわざわざ話をややこしくするのか,僕にはわかりませんね。
208BOCONON :2018/09/08(土)08:57:43 ID:jOb
即ち小林は「モーツァルトって天使のような美少年だわー,見た目も音楽も」などと思いがち
な頭の悪い女(或いは男)と大して違ったことを言っているわけではない。ただゲーテの名前
出して無内容な話を粉飾しているだけの話である。まあ僕も何か人間が作ったとも思えない感
じのするモーツァルトの音楽を聴くと「神でなければ悪魔が人間をおちょくるために作った音
00楽」とでも言うしかあるまいという気もする。
209BOCONON :2018/09/08(土)09:07:04 ID:jOb
だがそれは例えばブルックナーのような「近所で火事などがあると死人が出ているようなもの
でも好奇心いっぱいで見物に行く」とか「60歳にもなって16歳の娘に恋してその親に結婚を申
し込んで困らせる」と云った「馬鹿を通り越して変質者じみた男になんで『第八』とかあんな
神がかった音楽が書けたのだろう?」と言うのと同じで結局のところ誰にも大したことなど言
えはせぬのである。
210BOCONON :2018/09/09(日)07:33:37 ID:G4o
次はモーツァルトの話なのに急にベートーヴェンの話題になってここでもトルストイが
『クロイルツェル・ソナタ』を書いてベートーヴェンの音楽に復讐しただの,メンデル
スゾーンが『運命』をゲーテにピアノで弾いて聞かせたらゲーテはぶつぶつ言っていた
だの,ニーチェはワグナーの音楽のうちにワグネリアンの退廃を聴き分けただの,引用
だらけ/粉飾だらけである。そんな事はいいからさっさと自分の出した結論を言え,鬱陶
しい奴だ。
211BOCONON :2018/09/10(月)20:46:23 ID:4K6
ベートホーフェン(と言はないと独逸人には通じない…と僕も無意味なひけらかしをして
みる)の音楽について,小林自身の結論めいたものはこうだ。「天才の独断により,ゲエテ
は壮年期のベエトオヴェンの音楽に異常な自己主張の危険,人間的な余りに人間的な演劇
を聞き分けなかったであろうか」。
212BOCONON :2018/09/10(月)20:52:40 ID:4K6
何だ,そんな事が言いたかったのか。もともとベイトーヴン(英語)があまり好きではなかった
僕からすれば,そんな事は当たり前である。否,別段クラシック音楽など聴かない人であっても
例えば『運命』の(古いタイプの演奏で)冒頭を聴いただけでも大抵「何だこの仰々しく押しつけ
がましい音楽は?」と,圧倒されつつもいくらかコッケイに思うに決まっているのだ。だからよく
CM等で冗談音楽のように使われたりするのである。
213BOCONON :2018/09/10(月)21:05:38 ID:4K6
小林がゲーテがベートーヴェンの音楽に「妙な言い方をするようだが,聞いてはいけない
ものまで聞いてしまった様に思える」というのも,だから当たり前みたいなものだ。音楽
史は明らかにモーツァルトで一旦頂点に達し,ベートーヴェンはそこから――もしかしたら
踏み出してはいけなかったのかも知れない方向に,即ちロマン主義の方に――歩き出したの
だから。
214BOCONON :2018/09/10(月)21:14:11 ID:4K6
しかしそんな事がモーツァルトの音楽の話とどうつながるのかはまったく不明である。
『モーツァルト』1の最後,だから小林は苦し紛れに書く。「或る日この作者(凹注:
モーツァルトのこと)がゲエテの耳元で何事かを囁いたと見る間に,それは凡そ音楽
史的な意味を剥奪された巨大な音と変じ,彼の五体に鳴り渡る。死の国に還るヘレナを
送る音楽を彼は聞いたであろうか。彼の深奥にある或る苦い思想が ...」云々。
215BOCONON :2018/09/11(火)12:05:41 ID:qGW
「何事かを」って何だよ? 「彼は聞いたであろうか」って自分で言い出したんだろうが。
「彼の深奥にある或る苦がい思想」ってなんでオマエがそんなものの存在を知ってるんだ?
・・・と云ったわけで,例によってこんなものは何ら具体性もない舞文曲筆に過ぎない。即ち
単なるナンセンスである。違うと言うのなら小林かぶれはこれが一体何を意味するのか言って
みせるがいい。小林自身が「無論これは僕の空想だ」「沢山な事が書けそうな気がするが、又
何も書けそうもない気もする」などと意味不明な逃げを打っているようなものが理解できるの
か否か言ってみせるがいい。
216BOCONON :2018/09/13(木)10:35:59 ID:kTH
「僕の乱脈な放浪時代の或る冬の夜、大阪の道頓堀をうろついていた時、突然このト短調
シンフォニイの有名なテエマが頭の中で鳴ったのである。「街の雑踏の中を歩く静まり返っ
た僕の頭の中で誰かがはっきりと演奏した様に鳴った」というのは有名な一節らしいが,無
論こんな事は小林自身が言う通りのことである。
217BOCONON :2018/09/13(木)11:01:28 ID:kTH
小林は意味ありげに「自分のこんな病的な感覚に意味があるなどと言うのではない」と
言うが,その通りである。僕など気がつくといつも頭の中で音楽が鳴っていてうるさい
くらいだ。一時期マインドエンプティネス的なものに凝っていた時期には,池袋駅前
を歩いていた時,まるで耳元で鳴ったようにはっきり『フルートとハープのための協
奏曲』が聞こえてびっくりしたこともあった。
218BOCONON :2018/09/13(木)11:16:09 ID:kTH
でも家に帰ってグラーフ/ホリガー独奏のCDを聴き返してみたが,別に面白くはなかった。
何しろ若い頃一ケ月以上も毎日聴いていた曲だから,正直もう飽きているのだ。まあ音楽
が好きでいるとこんな風に無意識の部分が働いて少し奇妙な感覚を覚えることはあるが,精
神分析などでは何と説明するのかは知らないし,別に知りたくもない。多分意味などない。
小林がまたも勿体つけるのに利用しただけの話である。
219BOCONON :2018/09/15(土)14:31:42 ID:f6s
次,モーツァルトの肖像画も小林が「他人をダシにしてテメエの勝手な妄想を語る」と
いういつものやり口が丸出しだ。

僕はその頃モオツアルトの未完成の肖像画の写真を一枚持っていて(小林はいささか "読
点過剰症候群" 気味で,ベレかぶった戦場カメラマン氏の口調のようで鬱陶しくて仕方が
ないから適宜略す)大事にしていた。(中略)何か恐ろしく不幸な感情が現れている奇妙
な絵であった。人間は人前でこんな顔が出来るものではない(以下略)。
220BOCONON :2018/09/15(土)14:32:16 ID:f6s
「肖像画の話も」でちた。
221BOCONON :2018/09/15(土)14:36:48 ID:f6s
この肖像画の写真というのはあちこちで見かけるから,見たことのある人は多いに違いない。
だがこれが実は絵の一部分だけを写しただけの写真であることまで知っている人は多分多くは
ない。未完の絵には違いないのだが,全体を見るとこれはモーツァルトがピアノに向かってい
る姿を描いたものなのである。
222BOCONON :2018/09/15(土)14:45:50 ID:f6s
だから,モーツァルトの顔が何か形用しづらい表情を浮かべていてもそれは当たり前と
いうもんである。別にモーツァルトでなくたって,楽器が出来る人が演奏や作曲に没頭
している時の顔というのは,どこを見ているのかわからないような不思議な顔をしている
ものだ ...
223BOCONON :2018/09/15(土)14:51:14 ID:f6s
たぶん僕が昔暇に任せて電子ピアノを習っていた頃,それに向かって練習曲
をさらっていた時の顔も,顔だけ写真に撮ったら何を考えているのやら分から
ないような奇妙な表情だったに違いない。
かくしてまたも小林は「他人の作品をダシにして....」うんぬんと言うよりは,
「無意味な事を勿体つけて言っている」のに過ぎないのであった。
224BOCONON :2018/09/16(日)12:03:35 ID:HBG
「3」もよしゃいいのにまた引用引用で格好をつけようとして大失敗した例である。
「ヤアンによって保障された手紙」って,誰だよヤーンて? こんなひたすら「モー
ツァルトは天才だから何も考えなくても頭から後から後からすばらしい音楽が流れ
出てきて仕方がなかったのだ」というばかりの偽造書簡なんぞをありがたがってど
うするのだ。それは寧ろ次第に聴衆の好みから離れて行くばかりだった彼の音楽を
馬鹿にしていると言うべきである。
225BOCONON :2018/09/23(日)19:59:17 ID:AZj
・・・どうも何だか飽きてきたな。改めて小林の文章を読み返してみていると,そのつまら
なさや薄っぺらさに辟易するばかりである。
226BOCONON :2018/09/23(日)20:05:38 ID:AZj
次は何だ? 浪漫主義の音楽は言葉に頼り過ぎだって? そりゃそうだろ,西洋の芸術音楽が
王侯貴族や教会,教養ある聴衆のために書かれるものでなくなってゆき,ベートーヴェン以来
「自分を表現したい」=自己表現したい者が書くものになってゆけば,それが音でなければな
らない理由なんぞなくなる一方なのは当然である。
227BOCONON :2018/09/23(日)20:13:12 ID:AZj
別に音楽に限らない。最近では音楽も美術も文学も「なんでそんな作品が作られなければ
ならなかったのか,作者や評論家の言う理屈を聞けばよくわかるが,分かったとて別に面
白くはない」と云った作品だらけである。小林がストラヴインスキーの古典主義回帰に疑
問を呈していられたような時代はまだ長閑なものだったのだ。
228BOCONON :2018/09/23(日)20:15:41 ID:AZj
今となっては,例えば誰かが『アランフェス協奏曲』みたいな曲を書いたって通俗音楽と
しか見られやすまい。だが,相変わらずドイツなどでは芸術家は新しい事をやらなければ
評価されないのだとか。そしてその新しい芸術に誇りを持っているのだとか。
やれやれもう勝手にしてくれ。

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